ホミニス便り2004年3月号



アシスタント論/施設職員の自己決定 まとめ2 学園長 小堀俊二

 夢のない人生はつまらないと思います。誰とて辛い事だらけなのに、目的さえもなかったらどうして耐えられるでしょう。私の夢は昔は音楽家として名声を得ることでしたが、今は野望めいた思いは影を潜め、利用者さんと楽しく音楽を日々演奏することです。
 指導員達に、自らの個性を職場でどのように花開かせたいかを尋ねたら、驚いた事に応えがありませんでした。その理由はともかく、ホミニス学園は夢を持てない職場であり、私はその管理者であることに大きなショックを受けました。
 管理者から言われるがままの受け身の姿勢で働くなら、こんなに辛い職場はないだろうし、利用者さん達の利益に反するのは間違いありません。指導員達の心情を察するなら、自信がないし間違えたら怒られる、という気持ちなのでしょう。ホミニス学園の授業は一見これ以上ないという程のんびりしていますが、精神的な緊張の高さ、思想の複雑さ、具体的方法論の理屈っぽさから、働き心地は活火山のふもとのピクニックという感じかも知れません。そんな中で指導員達はリーダーである私に依存せざるを得ないのでしょう。
 また、私自身を振り返るなら、指導員達が施設の方針、否、自分の言い付けから逸れる恐怖に縛られ、その徴候があったなら「自分の不安感を振払う為に」強く叱責します。指導員達を心底受け入れる代わりに、自分の手足であることを条件付けているのです。職員達に自主的な判断ができるよう研修しながらそれを怖がるとは何という矛盾でしょう。
 授業のリーダーである私とアシスタントである指導員達は、互いに恐怖感に基づく依存の関係にあります。私達はこの非合理な感情を正面から直視しなければなりません。そして自らを縛るものから解放されること無しに、将来の夢を見、今を自己決定することはあり得ません。これはいわゆる自立、あるいは成熟と同義語です。
 アルコール依存症の人が立ち直るには自らの依存を認めることが最低条件です。私達はいま、この段階にいるのです。
 今回お話した心理的側面がこの研究の第二のポイントであります。(つづく)


今の自己像 生活指導員:竹田朝子

 毎週金曜日の仕事が終わった後に、今週は自分にとってどの様な一週間だったのか振り返るのですが、なかなか考えても頭に浮かんでこないのです。毎日仕事をしているはずなのになぜなのだろう?と、ふと感じました。
 もともと思っていることを言葉に表すことが苦手ということもあるのですが、利用者の方と関わる援助者であるという自覚が足りないことや、自分の行っている業務に自信が持てないからなのでは?と考えます。
 援助者である自覚が足りないという理由の大きな一つに、私が周囲の方々に(私は自分に自信がないから…という理由を付けて)無意識の内に依存をしているからなのではと思います。分からない事があったら何でも周りの人に聞けば大丈夫、安心といった思考が知らぬ間に出来上がっているのだと思います。
 これでは援助者としてだけでなく、それ以前に一人の人間として情けない事だと思い、今ある未熟な状態像を認めて、今後少しでもそのような自分の依存傾向を意識する必要があると感じさせられました。




里山公園に行って

つめたい つよいかぜ ふいている
すべりだい ブランコ あります
おんがく ばいおりん フォークギター
 もっきん コンガ
まつの木 森の木 やね ベンチ
山のおんがくたいかいでした
       荒木賢一郎

またいきたい
たのしかった
       脇重男

いい気持ちだった
歌 歌った
       中込早貴


~~5タラントの会報告(1月31日)~~

「夜と霧」を読んで 発題者:竹田朝子

 アウシュビッツ収容所にて自らの体験を綴ったドイツの精神科医フランクル著の「夜と霧」という本を読んで感じたことをお話させて頂きました。
 “人生が各人にかする使命を果たすこと、日々の務めを行うことに対する「責任」を担うこと”ただ毎日を生きていることが当たり前のように感じている自分にとって、生きる希望を失った人達を目の前にして筆者が感じた言葉がストレ−トに心に響きました。
 また、私は「責任を担うために何かをしなければいけない」と、少しばかり義務感にかられていたのですが、自分の弱い所を隠さず周りの人々と分かち合うことが大切なのではとのお話を聞かせて頂きました。何も立派な偉い人間でなくてもいいのだと思い、そんな張り詰めていた気持ちがふっと楽になるような思いでした。

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 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、懇談会、音楽教室、その他の活動を行っています。

〜〜今月の苦情〜〜

*利用者支援の不足

 利用者の行動を「他者の痛み」の側から捉えて、他者に迷惑をかけないように支援をするのは支援の大切な一面です。今回は、授業の妨げとなる行動を、予測が可能であるにも関わらず防ぐことが出来ませんでした。利用者からは苦情の申し出はありませんでしたが、援助力の向上に向けて研修に努めていきたいと思います。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)




3月の予定

10日 防災訓練 歯科講習会
25日 誕生会
31日 3学期終業式(半日)

 歯科講習会では、松宮先生を囲んでディスカッションを行います。是非御参加下さい。時間は10時半から1時間程度を予定しています。

4月の予定

5日 始業式(半日)
14日 防災訓練
28日 誕生会

*春休みに利用者の預かりが必要な時など、気軽に相談して下さい。


3月の歌 賛美歌2番

いざやともに こえうちあげて

くしきみわざ ほめうたわまし

つくりましし あめつちみな

かみによりて よろこびあり


*ホミニス学園では、見学、ボランティア、福祉相談など、いつでも受け付けています。お気軽に御相談下さい。


編集後記

 近所の公園に楽器を持って出かけたのは、初めてではありません。しかし、音楽と聖書を学事の中心におくなら、意味が全く異なります。新たな宣教として用いられたく願います。小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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