ホミニス便り2004年5月号



一番大切なこと 学園長 小堀俊二

 昨年度を振り返ると、ホミニス学園よりもキリスト教主義ボランティアグループの5タラントの会での出来事の方が、特色と言いましょうか何かを指し示しているような印象を受けます。
 99年に始まったこの会は、近所の催しものへの参加などを通じた、保護者との交流が大きな目的の一つでした。それまでの閉鎖的施設を開放へ転換することは容易ではありませんでした。一度高くしてしまった敷居は中々低くなりませんし、一度招いた誤解は何倍にもなって恐ろしい勢いで広がっていきます。私は管理者として大変な危機感を覚えると同時に、具体的方策として保護者と関わり合う機会を設けることから始めました。
 しかし、その当初の目標、否、私の関心事は、保護者がどれだけ参加したか、どれだけ保護者の要望を取り入れたか、つまり数値や実績などに向き、当事者支援をしているつもりが知らず知らずのうちに当事者に媚びていたのです。それは昨年度に正に切迫したニードに対応した経験から、漸く気付かされることでした。言うまでもなく援助の振りをした施設の延命は間違いです。
 ところが大きな壁が立ちはだかります。私は何が大切なのかを峻別する術を知らないのです。いつも多くの情報に振り回されています。今の私はあるがままを受け入れ合おうなどと言っていますが、仮に歴史を遡った時代に生きているならば、優生思想、治療主義、に感化されていたでしょうし、ある意味でこれは人間の限界性かもしれません。誰とて時代の潮流をさまよう小舟だと思うからです。
 私は、聴くことに鈍く、他者に仕えることに弱い、損得勘定が好きな人間です。そんな私でも、相手に媚びるのはもう止めようと思います。損得勘定ではなく、相手に正面から向き合おうと思います。言い方を変えると、よりシンプルに、音楽的に、創造的に生きていきたいと思います。
 聖書には、泣く人と共に泣き、喜ぶ人と共に喜びなさい、と書いてあります。これは私にとって大きな指標です。


新しい気付き 生活指導員 竹田朝子

 最近また、利用者の方との関わりで大きな気付きが得られました。「援助者として自分が今どのような状態なのか振り返る」これは今まで度々言われてきたことですが、最近実感となって掴めつつあります。
 利用者の方との関わりを通して、時としてどうしようもなく苛立ちを覚えることがあります。そのような時に私は「私は援助者だからここで引き下がってはいけない」と、自分の苛立ちに蓋をして、半ば意地半分で利用者の方と関わりを持っていました。
 もちろん我慢や忍耐はとても必要なことだと思います。でもそれが限界を越えてしまうとどうなってしまうのでしょうか?結果として利用者の方も自分も嫌な思いをして傷つくことになります。
 自分は今どのような精神状態なのか?冷静に見極め、時にはその場を離れ、利用者の方との関わりを一時的に断つこと、また、「もうダメだ!」と思ったら、他の職員の方にバトンタッチする事も時には必要だと痛感しています。


5タラントの会 2003年度活動報告 小堀学園長

活動の概要
 従来通り、月に1回の勉強会の他、利用者の休日 夜間預かりなどを行いました。活動の内容は以下の通りです。

 勉強会
4月 生と死/米軍を支えるマイノリティ
5月 アシスタント論
6月 司祭的働きをめぐって
7月 イラク戦争の報道より/苦しみについて
8月 アシスタント論
9月 自分のあり方を模索する/弱さを自覚した祈り
10月 過去にすがりつかない生き方
11月 クリスマス会について/祈り
12月 祈りと信仰/アシスタント論
1月 夜と霧
2月 奉仕/利用者の預かりを通じて感じること
3月 今年度反省会

 勉強会の他は、利用者休日及び夜間預かりは概ね60件程あり、その中には入浴、外食や通院付き添いなども含まれています。勉強会も合わせた延べ参加者数は概ね250人でした。参加者はホミニス学園利用者および職員、地域の方々などで構成されました。

来年度の予定
 これまで通り、社会福祉に関する勉強会と施設で負えないニードの充足の2つを柱に活動していきます。勉強会についてはキリスト者の自由/マルチンルター を毎月扱う予定です。
 今年度は勉強会は勿論のこと、利用者支援についてこれまでにない大きな働きが出来ました。参加された方々に心からお礼を申し上げます。



CDも録りました


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 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、懇談会、音楽教室、その他の活動を行っています。

5月の予定

12日 防災訓練
13日 学園祭
26日 内科検診
27日 誕生会

 学園祭は今年も公開授業を行います。ホミニスオリジナルの授業を是非一度体験して下さい。

6月の予定

10日 お楽しみ会
23日 歯科検診
24日 祈祷会
 毎月最終木曜日は昼食時に誕生会をしていますが、その月の誕生者がいない時は、祈祷会としています。


5月の歌 賛美歌6番

われら主をたたえまし

きよき御名あがめばや

くる日ごとほめうたわん

神にまし王にます

主のみいつたぐいなし


*ホミニス学園では、見学、ボランティア、福祉相談など、いつでも受け付けています。お気軽に御相談下さい。


編集後記

 歩んだ道のりを振り返るなら、本当に多くのものに振り回された日々だったと思います。これからは本当に必要なものをしっかり見極めて、利用者達に仕えて行きたいです。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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