ホミニス便り2004年6月号



イラク人質事件から感じること 学園長 小堀俊二

 イラクでの人質事件の報道を通して、大変気になることがありますので、今回はそれをお話しします。
 人質に家族を捕らえられたご家族達は、始めは政府に対して自衛隊撤退も視野にいれて人質の解放を最優先に対応してほしいと嘆願していました。しかし、数日後には、悪いのは自分達の家族であり、解放の後には日本に連れて帰り謝罪させると、180度の方向転換をしました。この様子に私のとある体験が鮮明に重なりあうのです。
 数年前、ある利用者が警察に窃盗で逮捕されました。その利用者は私の名刺を持っておりそこには「本人は事情を上手に説明できません。連絡が必要な方は以下の・・」と説明書があり、警察より連絡を受けた私は警察に駆け付けました。その時点での私の思いは本人の代弁、権利擁護でした。しかし、その場で待ち受けていたのは、高圧的な事情聴取、一方的に書かれる供述書、同様の事件が続けば検察も黙っていないとの脅しです。少し離れた所では、被害者が、二度とこのような事が起こらないようにしてほしい、と訴えています。私はその場の状況に打ちのめされながら到底納得出来ない供述書(説得で行動障害は治りませんから)にサインをした後に刑事課長へ挨拶を促され、とっさに「寛大な処置に感謝します」と言っていました。
 この出来事を今でも私は冷静に振り返ることが出来ません。しかし、人質事件のご家族のコメントの変容は、恐らく同様の体験であると思わざるを得ないのです。
 ただ一つ、警察署で本人の釈放を保護者と待っている数時間、じっくりと保護者の嘆きを聴くことが出来たことは、私に大きな示唆を与えました。私は何も主張できませんでしたし、最後には権力に屈服しました。そんな私でも隣で深く悲しみ嘆く保護者の声を聴く事は出来ました。この数時間が大きな意味合いを持っていると感じたのです。
 また、今回の人質を責め金銭を要求するなどの政府の判断について、多くの文化人そして海外のメディアがはっきりと誤りであること主張してくれたことは、私にかすかな希望と安心感をもたらしてくれました。


時間 吉永主任指導員

 最近の生活の中で、時間の大切さを実感しています。私に限らず多くの方は、時間に追われるように生活をしているのでは無いかと思います。
 特に私は、実に時間を使うのが下手です。今してしまえば良い事を後回しにして、大変な思いをし、気持ちにゆとりがなくなります。
 しかし、ホミニスの生活・授業は違います。ご覧になられた方は、お分かりのことと思います。これでもかと時間がゆっくり流れ、気持ちもゆったりとします。
 これは、利用者の方の意思で、生活を管理しているからだと思います。私は、利用者の方々に、主体的に時間や生活に取り組んでいるかと尋ねられているように感じています。この問いに私は、胸を張って「はい」と応えられないです。時間と共に大切な気持ちを育んで行きたいと思います。


ホミニス学園祭 小堀学園長

 5月13日はホミニス学園祭でした。今年も公開授業を行いました。特にテーマを定めず、普段通りの授業を行いました。見て頂いた方々からの感想の幾つかを御紹介します。
・初めて聴く音楽だった。
・無言語の合図で演奏が行わているのが良かった。
・厳か過ぎて緊張した。
・もう少し笑いがあっても良かったと思う。
・楽しかった。またやりたい。
・食事が美味しかった。
 学園祭を境に授業が変化してきています。無言語が更に進んだこと、もっと大きな陶芸作品を作る為に作業時間を延ばしたことなどです。
 多くの方に見に来て頂きまた御寄付も頂きました。どうもありがとうございました。


~~5タラントの会報告(4月24日)~~

キリスト者の自由 小堀俊二

 マルチンルター著の表題の本を、徳善善和氏の解説により読み進めていきます。
 今回は読み始めるにあたっての、基本的な言葉の意味、例えば、題に含まれるキリスト者、自由、あるいは仕えるとはいかなることか、考え方の土台などを学びました。
 私達は自由というと、個人的な事柄(自由奔放など)として受け止めがちですが、ここで言われている意味は、キリストの共同体へ帰ることや所属に伴い与えられる愛を示しています。 また、キリスト者とは何かを問う時に、その主体はキリストであり、キリストが一人ひとりに与えたプレゼントがあり、それを受けた人がキリスト者であります。
 尚、この読書会はキリスト教ラジオFEBCにて徳善先生がお話しされた番組を私がレポートにまとめた形で行っていきます。

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 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、懇談会、音楽教室、その他の活動を行っています。

〜〜今月の苦情&ヒヤリハット〜〜

*アシスタントの技量不足
 授業のアシスタントには高い集中力とリラクセーション、流れを読む判断力、音楽的素養が必要とされます。現段階はアシスタント自身がその責任の重さに気付いたところと言えると思います。この気付きを大切に育み、利用者の利益に還元したいと思います。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)


2003年度ホミニス学園収支計算報告 事務長 松井明人

 2003年度も厳しい経営状況で決算を迎えました。利用者の減少により、支出額(人件費、事務費、事業費)に対して、収入額(支援費収入)が少ない事が原因です。2003年度は法人本部から800万円の資金援助を受けました。2004年度の予算に置いては更に厳しくなっております。詳しくお知りになりたい方は、お問い合わせ下さい。

6月の予定

10日 お楽しみ会
23日 歯科検診
24日 祈祷会

7月の予定

14日 防災訓練
15日 お楽しみ会
29日 祈祷会


6月の歌 賛美歌30番

あさかぜしずかにふきて

小鳥もめさむるとき

きよけき朝よりきよく

うかぶは神のおもい


*ホミニス学園では、見学、ボランティア、福祉相談など、いつでも受け付けています。お気軽に御相談下さい。

編集後記

 学園祭の準備で陶芸作品を並べて作品が小粒なことに驚きました。もっとダイナミックに創造していきたいと思います。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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