ホミニス便り2004年9月号



何故学習と音楽なのか 学園長 小堀俊二

 前回は、一つの大きなグループで活動する必然性についてお話ししましたが、今回は、もう少し具体的に授業のスタイルや職員の役割分担について考えてみたいと思います。私達は何故音楽や学習をリーダーを中心とするスタイルで行っているのでしょうか。
 例えば、過去に行っていた紙工芸や組み紐の作業指導を大勢で一度に行うことができるでしょうか。何年もの試行錯誤の結果、出た答えは不可能でした。それは、そもそも利用者が一ケ所に集まらないこと、一人ひとりの作業適性があまりに異なること、それらにより大変な危険が伴うことが主な理由です。援助者の数が十分に足りているならともかく、一人前に育成するのに何年もかかるこの仕事では非現実的です。
 ここから逆算していくと、つまり、皆が集まり、能力如何に関わらず参加でき、安全であること、職員の効率的配置、という私達の目標が見えてくるのですが、それを実現するのが今行っている学習、音楽、創作活動などです。これは、一人のリーダーがあたかもショーの司会者のように利用者を引き付け、そして利用者一人一人にスポットを当て、楽しませながら、無事故でその時間を乗り切ります。司会者は一人ですから、他の職員はそれ意外のサポートをすることができます。この方法が、最も効率的に目標を達成することができるのです。
 しかし、この方法がここ数年すっかり定着した背景には、その他の要因もあります。それは、利用者の退園が続いたことと、施設全体としてのリスクマネジメントが高度になり施錠管理をはじめとする事故対策が大々的に行われるようになったことです。過去の20名強の利用者を相手に、玄関、事務室、厨房、等々、至る所が自由に出入りできる状態に戻ったとしたら、今の授業の技術を用いても、無事故は1日と続かないでしょう。  先月今月と、現在のスタイルの、必要最低限の存在理由、つまり無事故を目指していることをお話ししました。次号では、さらに、私達が目指す、「誰も乗り遅れない利用者中心の授業」とはどんなものなのかに繋げていきたいと思います。


援助者としての姿勢 竹田生活指導員

 対人援助において相手と向き合う時に「何に困っているのか?」と、傾聴することが求められます。その事に関しては学園で度々援助場面にて土台となるものだと教えられ、私自身もスーパービジョンなどで「困っている時に話を聴いてもらう」という体験を通して、その大切さを実感しているつもりでした。
 しかしいざその様な場面で私は「この人は恐らくこういう事を言いたいのだろう」と分析をしてしまったり、あれこれ推測する傾向がある自分に気が付かされます。
 でも本来なら目の前にいる相手に対して、その人の不安や心配事に関心を寄せ、気持ちに寄り添うという姿勢。言葉にしてみるとシンプルなことのように思えるのですが、どうしても自分の主観や余計な感情が入ってしまうのです。
 この気付きを大切にしつつ、援助者として本当に必要な事を見失ってしまわないように、また、一歩踏み込んだ勇気を持って利用者の方々と関わりが出来ればと思いました。


~~5タラントの会報告(7月31日)~~

一つに   発表者 吉永主任指導員

 利用者の方の話を聴く時の自分を読書を通して振り返りました。利用者の方は困っている時など必ずサインを送って来てくれています。そのサインに応える恐れから、正面から受け止めないでいます。
 その心の内を少しずつ紐解いて行くと、「私の兄弟のもっとも小さい者にしたのは、すなわち私にしたのである。」と言うイエスの言葉を思い出しました。利用者の方の声を聴くと言う事は、イエスの言葉を聴くという事だと思っています。
 しかし、日常生活の自分を思い起こせば、そんな事言われても、私には出来ないと投げやりになり、ふてくされています。そして、イエスの存在をも疑い始め、どうせ私の事は見てはいないと思っています。
 本当にそうでしょうか。違いますよね。元々イエスに生かされ生活をしている私です。私と一つになり、私の心の中に住み、過ごしてくれています。嘆く私をじっと隣で見守ってくれています。何も恐れる事なく、イエスに全てを委ねられる様にそして、利用者の方の声を聴ける様学び祈りたいです。


~~5タラントの会報告 2~~

キリスト者の自由/ルター 解説:徳善義和牧師 発表者:小堀俊二

 律法と福音。私達には果すことのできない戒めによる絶望と、キリストによる罪の許し。
 この考え方から、私は新たに律法の希望としての側面を感じます。つまり、神の言い付けを全く守れない自分に絶望し、そしてそれが許される感謝を覚えると、現実の困難に向き合う暗中模索の中で律法が希望の光として闇の中に輝くのです。つまり、互いに仕え愛しあいなさいというキリストの遺言です。
 戒めに向き合い、自分に絶望し、許され感謝し、再び戒めに向き合う、同じところを回っているような感じですが、多分、少しづつ私達を成熟させてくれる神が用意した循環のような気がします。

*この発表は、キリスト教放送FEBCのラジオ番組を発表者がレポートにまとめる形で行われています。

-------------------------------------------------

 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、懇談会、音楽教室、その他の活動を行っています。

〜〜今月の苦情&ヒヤリハット〜〜

*職員間の連絡不足
 利用者が体調不良を訴えた際、本来は職員間で速やかに連絡をとるところですが、申し出を受けた職員のうっかりミスにより、翌日まで報告がされませんでした。
 うっかりミスでありこれを防ぐ根本的な対策は見出せませんが、健康に関わる申し送りの重要性を再度、職員間で話し合いました。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)



新しいCDを録音しました



9月の予定

8日 防災訓練
16日 お楽しみ会(内容未定)
30日 誕生会
   (歯科講習会:日程未定)

10月の予定

6日 防災訓練
12日〜15日 授業参観
28日 誕生会
   (内科検診:日程未定)


9月の歌 賛美歌285番

主よみ手もて ひかせたまえ

ただわが主の 道をあゆまん

いかに暗く けわしくとも

みむねならば われいとわじ


*ホミニス学園では、見学、ボランティア、福祉相談など、いつでも受け付けています。お気軽に御相談下さい。

編集後記

 利用者中心授業やリーダーの働きについてのディスカッションを進めています。その彼方に私達のリーダーは誰なのか、社会の中心にそれぞれが存在することとは、等が見えてきます。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

ホミニス学園のページへ

誰も乗り遅れないバス のページへ