ホミニス便り2005年2月号



福祉施設から見た個人情報保護 学園長 小堀俊二

 施設は利用者支援の為にあるのは当たり前なのですが、それを行う為には膨大な書類仕事が必要です。利用者の記録、議事録、それらを通じて職員は意思を統一して実際の援助を行います。たかが書類仕事なのですが、これがしっかりしていないと、支援の方針が定まりません。例えば職員によって対応が異なってしまったら、利用者は困惑してしまいます。
 日々の利用者の様子を記録する時、プライバシーの保護との兼ね合いが難しいところです。はっきり言ってこれはプライバシー侵害であり、本質的に必要悪です。悪であるのを分かった上で、それでも書かなければならないこと、それは例えば、支援の方針が正しいかを判断できることとか、これを書かなければ本人が不利益を被ること、などです。施設支援はこの様に、日々個人情報が作られる現場です。今、個人情報の保護が法律になり福祉の分野でもその取り扱いについて話題になっています。
 私が一番気になること、それは、情報の取扱い以前に、支援自体が本人主体になっているか、ということです。何故なら、社会福祉は、当人抜きの支援、当人抜きのケース会議、当人抜きの情報管理が、つい先日まで当たり前の事だったからです。障害を持つが故、本人の生活にとやかく口を出し、個人情報を道具として用い、これを支えてきたのがいわゆる措置制度です。
 現在、制度は支援費制度へと移りましたが、その根底的な部分、つまり、心底、本人の生活は本人の所有物だと信じている、行政官、自治体職員、専門職が、どれだけいるでしょうか。ただ言語がないというだけで意思表示不可と短絡的判断しか出来ない族がどれだけ多いことか。自己決定、自己選択、人格の尊重、これらスローガンだけが空回りしていると言わざるを得ません。
 新しい法律は個人情報を国家のものと感じさせる部分もあり危うさを覚えざるを得ませんが、それはさておき、ホミニス学園としては、生活や情報は利用者の持ち物であることを忘れずに、日々記録を書いていきたいと思います。



自己像 生活指導員 竹田朝子

 最近、利用者の方の個人情報の取り扱いについて見直すという試みがなされています。その中で注意される点の一つとして「個人情報の収集にあたっては本人の承諾の元により目的を特定する」という項目があります。「本人の承諾の元に・・」という箇所が利用者の方に対して援助を行う際に全般的に言える事にハッとしました。
 援助を行う前に本人の同意を得るという、本当にごく基本的なことを蔑ろにしている自分に気が付きました。自分が良かれと思っていることでも、当のご本人がそれを望んでいなかったら押し付けという行為になってしまいます。
 また、そういった援助者主導になってしまうという根底には、「自分が援助をしてあげている」というとても奢り高ぶった気持ちが私の中に隠されているのだと感じます。
 未だに自分がこのような姿勢でいた事は、直視したくない自己像に直面させられた思いですが、今後少しでもその奢りを無くして利用者の方々と関わりが持てたらと思います。


〜〜5タラントの会報告(12/25)〜〜
非暴力  発題者 吉永 暁子

 非暴力を訴え続けた、キング牧師の言葉を参考に考えました。と言うのも、自分の舌は人を癒す事も出来るが、剣の様に切る事も出来る。と言う知人の言葉がきっかけでした。
 勉強会のディスカッションを通して、知らず知らずに人を言葉で傷つけている事を受け止めなければならないと感じました。また、誰でも暴力を振るっていること。人の悪口に快感を覚えるが、後で虚しさを覚える事などの意見も聴かせて貰いました。分かっていてもそう簡単に自分の言動を変えるのは難しいと思いました。
 けれど、キング牧師は言っています。非暴力は、まずそれに関わる人の心や魂に対して、何らかの働きかけをして新しい自尊心を与え、自分にもあると気づかなかった勇気の源を呼び覚ますのである。
 剣の舌ではなく、人を癒す舌に変えられ非暴力を貫きたいと願います。


~~ 5タラントの会報告 2~~
キリスト者の自由/ルター 解説:徳善義和牧師 発表者:小堀俊二

 キリストが私達にしてくださったように、私達も自らの意志において隣人に仕えます。相手の目線に合わせ、徹底的に相手に傾聴するとき、つまりお互いの存在の根原にまで触れるとき、そこにキリストの愛が語られるのです。則ち、隣人に仕え祈るところに宣教が行われ、私達はその意味において、万人司祭なのだと思います。

*この発表は、キリスト教放送FEBCのラジオ番組を発表者がレポートにまとめる形で行われています。

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 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、懇談会、音楽教室、その他の活動を行っています。

〜〜今月の苦情&ヒヤリハット〜〜

*職員が置いたテーブルに利用者がつまずいた
 低い場所で見え辛かった事、日頃ない場所に急に置かれたことによりこの事例は起きました。日頃から転倒を考慮した環境を目指すことを職員間で話し合いました。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)




クリスマス会にて



2月の予定

9日 防災訓練
17日 お楽しみ会
24日 祈祷会

3月の予定

2日 保護者歯科講習会
9日 1日防災訓練
24日 誕生会
31日 3学期終業式



保険証の預かり中止のお知らせ

 これまで健康保険証のコピーを施設で保管していましたが、これを中止することとしました。理由は、医療機関では原本確認が原則で意味を持たないからです。
 これからは学園から医療機関にかかった場合は、施設にて全額負担し、後日、保護者に医療機関にて手続きをして頂くことになります。宜しくお願いいたします。


2月の歌 賛美歌333番

主よわれをば とらえたまえ

さらばわが霊は 解き放たれん

わがやいばを くだきたまえ

さらばわが仇に 打ち勝つをえん


*ホミニス学園では、見学、ボランティア、福祉相談など、いつでも受け付けています。お気軽に御相談下さい。

編集後記

 ホミニスで歌う讃美歌は労働歌でもあるかなと思います。疲れを癒し、ここに仕える意味を捉え直すのです。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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