脱ゆとりで教科書はこうなっています。
2012.1
新年度を控えて、教材会社の展示会へ行ってきました。
今年から中学校の教科書が改訂ということで
かなり大幅に新しくなった教材や新教科書を見て、セミナーもじっくり聞いてまいりました。
2002年に教科書が薄くなった時との比較だと、
英語347→461、
理科466→826、
数学481→783
社会690→826
国語787→1181
(合計ページ数)
特に理科と数学のページ数がはんぱなく増えているのがわかります。
ゆとりで減った内容が戻ってきて、その前よりも増えています。リバウンドです。
去年すでに改訂になった小学校の教科書でみると、
例えば小学校3年生の算数では、
いままで「2位数や3位数に1位数をかけたり、2位数に2位数をかけたりする乗法の計算」→
新「2位数や3位数に1位数や2位数をかける乗法の計算」(指導要領より)
だいぶシンプルになってます。
すごくわかりにくいけど、要は今までの子は3けた×2けたの筆算は教えるべからずで、
そういう計算には電卓マークがついていたわけです。
で、そのまま上がってきてなんでこんな計算できないの?という子が増えていた。
そういう面では教科書が厚くなるのは歓迎。
ただし、減った時には同時に土曜日が休みになって授業時間も減ったけれど、
今回は教科書だけ厚くなって土曜日は休みのままなんですよね。
今までの薄い教科書ではこれだけは全員にやらせてください、だったのが、
この中からやってくださいという風に変わっている。
でもどうやるかはやる学校によって先生によって変わってくるということになります。
その分の負担が現場の先生やこどもたちにかかってくるということに。
これはそうとう大変なことです。
塾もしっかりフォローしていかないと。
おまけ
社会の教科書に、見開きで大好きな風神雷神図屏風とかきつばたの蒔絵硯箱が
でーんとカラー写真でのっていたのがなかなかでした。
NHKでも琳派の番組が増えているからその影響もあるのかな。
ちなみに去年の大河ドラマで江の乳母になっていた民部局のは京の呉服商雁金屋の出。
琳派の尾形光琳乾山兄弟の実家であります。
2011春
<小学校は今年から新学習指導要領の厚い教科書に、
中学校は来年度からですが移行措置ですでに習う内容が驚くほどに増えています。
(特に数学、理科系は)
しかし授業の時間数はそれほど増やせるわけではありません。
それは生徒たちの負担になります。
わからないところを残したままだと
それはどんどん積ってますますわからなくなってきます。
今日わからなかったことは今日わかるように、
どんどん気軽に質問してください。
もうひとつ、勉強のしかたがわからない、という人に。
その日やったことを家でもう一度やってみるのも大事ですよ。
(2009年春)
教材会社の展示会で2011年から施行される新学習指導要領のセミナーをやっていたんで、
朝から行って聞いてきました。
で、何事も復習しないと身に付かないってことで帰ってから復習してお皿を作り、
指導要領の復習もこの場を借りてしておこう、というわけで。
(予想はしていたけど、そうとうたいへんそう)
例えば今年の新小学校4年生はというと。
「小数のかけ算・わり算」「概数」「垂直と平行」「四角形(台形、ひし形、平行四辺形)」
「計算のきまり(分配法則とか結合法則とか)」(ゆとり時の小5内容)
「直方体と立方体」「辺や面の垂直と平行」(現小6から)
「数の範囲の表し方」「そろばん」「aとha」(新規内容)
いままでの教科書を全部やった上に以下の内容が加わり、
これらの内容を今までの教科書を全部やった他にやる、というわけですが、
ちょっと待って?
2011年からの指導要領でしょ?今年は2009じゃないの?
つまりですね。
2011年に新指導要領のカリキュラムで始めるためには、
今年からそのための内容を前倒しでやっておかないとだめなわけなのです。
それをこれから2年間は、今までの教科書+副読本でやるわけ。
まあ、内容自体はおおよそゆとり以前にもどるって感じでそんなでもないんだけど、
土曜日は休みのままで時間足りるのか?
定年の先生の代わりにゆとり時代に入ってきた若い先生たちは、そんな教え方やったことないぞ?
しかも、まだ正式に始まらない移行期間なので、算数や理科の時間がそれほど増えるわけではない。
これ、たいへんですよ。
それから小学英語。
小5、小6ではじまりますよ、今年から。
小学校の指導要領的には、
・外国語活動は、数値による評価にはなじまないため、教科とは位置づけない。
ということなんで、
まあ嫌いならないように楽しく英語で遊べるようにしましょうってことですね。
で、中学の方はどうかというと、
・小学校における外国語活動の導入を踏まえた改善
小学校でやったことを前提に、ということだから、遊んでたらだめだってこと?
どっちなんだー。
ちなみに今年の授業に備えて小学英語のリーダー的な先生は25時間の研修を受けて、
それを学校に帰って他の先生たちに教えるそうなんですな。
で、韓国ではどうかというと、
1000時間なんですと。。。ナントモハムニダ
小学校もだけど、それを受け入れる2年後の中学英語も変わらざるを得ないでしょう。
塾もそのつもりでがんばらないと。
(2009年春)
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