プロファイラー 今年4月に亡くなった鉄人衣笠さん。 亡くなる数ヶ月前のインタビューと関係者への取材を交えて。 連続出場が途絶えても代打で連続試合の記録を重ねていた1979年巨人戦ピッチャー西本。 リードしていた巨人の西本がが三村、萩原と連続死球を出し代打衣笠。 そして衣笠にも西本のシュートが。 いつもは顔に出さない衣笠が苦悶の表情で倒れている。 山本浩二「ふだん痛そうにしないキヌが」 たいへんなことをした。 謝ろうと近寄った西本。怒られると思った西本に、あぶないからベンチに下がっているように言う衣笠。そのあとも西本は続投したが打たれて試合は8対8の引き分けに。 衣笠は骨折が判明。 その夜電話して謝る西本に衣笠、勝ってる試合を引き分けて損したな。 次の日も巨人戦。ピッチャーはもうひとりのエース江川。 そして代打で衣笠が。 空振り。フルスイング。 空振り。フルスイング。 空振り。フルスイング。 山本浩二「振らんでもいいのに。びっくりした。そんでなんにもなかったような顔して戻ってきて裏行ったら痛いって、あいつらしいよ」 試合後、三球フルスイングのひとつを西本のためにと言った衣笠。 その言葉がその後の野球人生の支えになったと西本。 インタビューで骨折して次の日試合に出られるか不安じゃなかったですかと聞かれた衣笠さんが、かすれた声で、動けるかどうかは明日にならないとわからない。不安になってもしょうがないでしょう。やれるのはよく寝ることだけ。今やれることをやるだけだと寝ちゃいましたよ、と笑って。 そしてその年、日本シリーズでの江夏の21球があっての日本一。 ノーアウト満塁でブルペンで用意をはじめたのを見てカチンときていたマウンドにきた衣笠が声をかけて戻る前にもう一度ニヤリと笑った話が江夏氏本人から。 じわっと感動。そして、衣笠さんもはじめから鉄人なわけじゃなくて、 コーチの広岡達郎さんには守備のことなど理詰めで教わったり、 むしゃくしゃして飲み行って11時過ぎに帰ってきたら関根潤三さんがにこにこしながら今日の反省やるぞと待っていたとか。 再放送が見られてよかった。 つぎは2002年ゆとり教育の舞台裏。これも見ないと。