「割合」文章題に強くなろう


 小学校5年、6年で出てくる割合・歩合・百分率。
 ここは毎年その学年の多くの生徒が引っかかる単元で、文章で書かれたものを式に直すというのは概して苦手な子が多いがこれが「割合」となるともう出てくるだけで放り出したくなる子続出である。
「割合」の問題は教科書では次のようにして出てくる。
(学校図書版小5算数下)

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○ある日の飛行機のこみぐあいを調べました。どちらがどれだけこんでいるでしょうか。

 小型飛行機の乗客数117人 定員130人
 大型飛行機の乗客数442人 定員520人

 こみぐあいは、もとにする定員を1としたとき、乗客数がいくつに当たるかであらわすことができます。

こみぐあい=  乗客数   ÷  定員
(割合)   (くらべられる量) (もとにする量)

 飛行機のこみぐあいを求めましょう。

 小型飛行機 117÷130=
 大型飛行機 442÷520=

 うまさやこみぐあいを表す数のように、もとにす
る量を1として、くらべられる量がいくつかに当た
るかを表した数を割合といいます。

割合=くらべられる量÷もとにする量

 この後、教科書は、

くらべられる量=もとにする量×割合
もとにする量=くらべられる量÷割合

というパターンへとつづいていくわけだが、子どもはこれらの言葉を覚えたり、どれがくらべられる量?どれがもとにする量?とやっていくうちにだんだんと混乱の度を深めていくように思われる。
 そこでとりあえずはもっと単純に考えてみたらどうだろうか。
 例えば乗客の数が40人で定員が20人ならどうだろうか。
 あえて式にしなくても定員の2倍のせてるひどい航空会社だということがわかるはずだ。(おっと脱線)
 これを式に直すと、
 40÷20=2
というわけで、後はそれぞれの数字を問題に出てくる数に置き換えていけば式がつくれることになる。

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 はるみさんは、300円のスケッチブックを買いました。
300円は、持っていたお金の60%に当たります。
 はるみさんが持っていたお金は何円でしょう。
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 この問題の場合はくらべられる量を求めるのだから、もとにする量の300円を割合の0.6(60%)でわって、とやるわけだが、
「300円のスケッチブックは持っていたお金の3倍にあたります」
とかえてみて「持っていたのは100円。あらら、それじゃあ買えないねー(また脱線)。それじゃあ式になおしてみようか」とやった方がはるかにわかりやすいだろう。
 要は小数や百分率、歩合などの割合もわりきれるふつうの何倍という数と同じだということで、それが実感できると子どもの「割合」という単元への対し方も違ったものになってくるのではないだろうか。
 単純に、簡潔に、これが基本である。



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