菊 民夫

深層水・ダイオキシン

平成13年12月予算特別委員会要旨

a menber of the Shinminato City Assemble Tamio Kiku


  【質問1:深層水の取り組みについて!】
漁業協同組合の合併、検疫鋲地、育てる漁業と産業の振興!
2001.12.14 新聞報道(北日本)

深層水の考え方に”ズレ”が生じている!

 今、12月議会での一般質問や、先の予算委員会で深層水が取り上げられました。その議論での深層水の 取り組みや考え方に少し”ズレ”が生じていように思えます。社会情勢や景気低迷で、深層水を雇用の創出 として捉えた議論でありました。議論は議論として聞いていましたが、まったく目的意識が違う議論であり ました。私は、深層水は雇用創出が目的ではなく地場産業の振興・育成・開発が目的であると思う。 当局の見解を改めてお伺いしたい。


Q1.深層水の立ち上げは組合合併後に!

 深層水を現社会情勢での分析も交えて、私の持論を述べたいと思います。
現在、深層水の取り組みについては、過去の経過や社会情勢の中で1漁業だけでは難しいと判断しています。 1堀岡漁業共同組合だけでは足腰が弱いと思っております。県漁連は平成18年度まで18漁業を1県1漁 業として合併目標を掲げ、平成14年度を目途に、新湊漁業も新湊・堀岡・海老江3つを統合し1市1漁 業組合として合理化を図ろうとしています。今まで、合併前に深層水を会社法人として立ち上げる必要があ ると思っておりましたが、予算規模・自主財源等に狂いが生じていますし、県内での深層水の扱いは3番目 であることも含めて、今の社会情勢では”合併後”が一番良いと思っています。組合合併はどのように進ん でいるのかお尋ねします。


Q2.新湊市は深層水の事業主体にはなれない!

 1漁業だけでは難しいと判断している大きな要因は、現在、事業主体になる団体が財源確保が出来ない事 にあります。堀岡漁業が、近畿大学の栽培漁業の誘致と一緒に歩んだ課程には多くの堀岡漁業者の熱意や夢 があります。その自主財源のほとんどが、公有水面の埋め立時の漁業補償であったり、神左の漁業補償であ ったり、温排水の漁業補償であります。多くの補助金や自主財源をその事業に投資していますが、黒字に転 化したことは一度もありません。経営と言う感覚からほど遠いものを身近で見てきているからです。
 国の沿岸構造改善事業を採り入れて、堀岡の養殖漁業を一期・二期と立ち上げてきました。財源は国50 %、県と市が各々10%、残りの30%が事業主体になる団体です。

 2年前の深層水の事業化に対し、総事業費8億程度と試算し、事業の30%・2億4000万円が確保で きる状態でありました。その内訳が基金として積んだお金9000万円余り、マ−リ−ナ地先の検疫鋲地の 漁業補償費約1億4000万円余りでありました。現時点での検疫鋲地の交渉や、基金の残高について確認 しておきます。


Q3.市は深層水を受ける協議会づくりに努力せよ!

 深層水が良いと言うだけで事業は立ち上がりません。先月の予算委員会で市が示した事業試算は8億50 00万円から10億との発言がありました。深層水事業に参入するためには3億円の自主財源確保が必要に なります。深層水としての資源は水産分野の養殖漁業者だけのものではありません。特に非水産分野での地 場の水産加工業者の振興育成を視野において、食品開発や産業振興のための”技術開示”等を押し進めるべ きである。その為には水産・非水産分野での事業認識を調査確認する上でも、その受け皿をつくるべきであ る。市は新総合計画にも位置づけていますし、市は今後深層水事業に参入するための”協議会”をつくり、 事業の立ち上がりの手助けをすべきである。事業の目的や・位置・規模・財源・開発・事業主体等の調査研 究をすべきである。当局の考えをお聞きしたい。



  【質問2:ダイオキシンに対する考え方】
      管理型産業廃棄物処分場の土壌環境基準は3000ピコグラムであってはいけない!

土壌環境基準は1000ピコグラムである。

 将来、ダイオキシンだけを除去する技術が確立されたとしても、その時になって一度社会資本整備(展望 台・県民公園)された部分を取り壊してまで、ダイオキシン除去に踏み切ることができるであろうか疑問で ある。行政効率においても初期投資されたものの行政評価をし、管理型産業廃棄物処分場の土壌環境基準は 平成14年4月以降3000ピコグラム以下となっているのでその基準の範囲以内として評価されてしまいそう である。土壌環境基準は1000ピコグラムであったことさえ忘れ去られてしまうのでは!将来このことににつ いて語れるのは何人(役人?議員?市民?)いるだろうか・・・・・・・地域住民にとって大変不安が残る大きな問題である。


Q1.ダイオキシンを地下に封じ込めよ!

 現在の化学では、ダイオキシンだけを除去することは可能としているが、現代の化学を以てしてもその 実現には数十年かかると思われる。地域住民にとって除去・撤去しない限りこの地(海竜町)においてダ イオキシンと一生共存していかなくてはならないのである。
 それなら、ダイオキシンをこの地(海竜町)において再度地下に封じ込めることができないか。例えば、 Cポンド東隣接部地下にオ−プンカットによる安定型処分場として8万7000m3を遮水シ−トで封じ込 め上部をアスフアルト又コンクリ−トで覆ってしまう方法である。又新湊大橋の柱脚部に封じ込めコンク リ−トで覆ってしまう方法である。飛散防止に対してはこの方法で地域住民に対し安全宣言ができると思 うのだが。さて危機管理が欠けている県のお役人さん!試算はいかほどか!


Q2.Cポンド部分に展望台や県民公園なんかいらない!

 新港東部埋め立ての中長期的展望にたつと、県が示した”Cポンド”部分に覆土をし展望台や県民公園 を創る試案は新湊市民や富山県民にとって必要ないものである。行政評価や行政効率の面から見ても「木 を見て森が見えない」施策に憤りを憶える。本当に展望台を望むなら仮称新湊大橋の展望エレベ−タ−で 48mから視界を望めば良い、それに勝る施設はないはずである。県民公園を望むなら環境保全の意味で も新湊公共マリ−ナ側の迷惑施設浄化センタ−上部に求めれば良い。浄化センタ−上部からのマリ−ナを 臨み立山連邦を臨む景観が一番絵になる。
 あえて、浄化センタ−で立山連邦の視覚が遮られるCポンド部分に展望台や県民公園を求めるのは得策では ない。やるとすれば、地域住民にとって防風林として又森林浴として人の入ることのできないが望ましい。 ・・・・・ダイオキシン部分には足を踏み入れない。


     ・・・私の質問を終わります・・・   131213

(2001年12月13日 新湊市議会予算委員会室)





掲載中の記事・写真の無断掲載・転用を禁じます。
Copyright 2001 菊 民夫(kiku tamio)