【 1、ベルガモン祭壇見聞 】 ギリシャ建築物
コレクションの前身は1830年の旧ベルリン博物館にさかのぼる。1930年に現在のベルガモン博物
館が開館し、その後1982年に中央玄関ホ−ルが新設された。100年以上に渡って展示方法が考えられ
た世界有数(ル−ブル・大英・ベルガモン)の博物館である。
ギリシャ建築・ロ−マ建築と西南アジア地域の3つの建築物が包括的に展示され、特に実物大のベルガモ
ン祭壇(トルコ遺跡:ギリシャ建築BC164〜156年)やミレトス市場門(ロ−マ遺跡:BC120年)・バビロンの行列通り
(バグダットバビロン遺跡:BC6世紀)に見る者を引きつける。19世紀にドイツの考古学者カ−ル・フ−
マン指導による発掘調査でトルコのベルガモン遺跡(ゼウスの祭壇跡)よりベルリンに持ち出された。
現在、トルコのベルガモン遺跡には三本の松だけが残る。
ベルガモン博物館の祭壇(ベルリン)古代美術コレクション BC164〜156年
ベルガモン博物館
【 2、アテネ神殿 比較見聞】 ギリシャ建築
ヘレニズムとは、ギリシャ風の文化・ギリシャ精神の意味で,世界史のうえでは,紀元前4世紀アレクサ
ンダー大王(*遠征)の東方遠征でギリシャ文化がオリエント各地の文化と
融合して生まれた文化をいう。 エジプトから西アジア・中央アジアにおよび、前1世紀のローマによ
るエジプト支配までつづいた。自然科学が特に発達,エジプトのアレクサンドリアは、ヘレニズム文化の中
心地としてさかえた。又、ヨーロッパ文明の源流の1つとしてのギリシャ文化を、もう1つの源流のキリスト教
(ヘブライズム)に対比して「ヘレニズム」とよぶこともある。
●「世界史講座」ヘレニズムという言葉は、広義と狭義の2義に使われる。広義にはヘブライズムとともにヨーロッパ文明の
二大基調であるギリシア精神を意味する。狭義には純粋のヘレネスの文化と区別される前4世紀末以後の文化
をさし、政治的にヘレニズム時代という場合は、前334年から前30年の約300年間をさす。狭義のヘレニズム
という言葉は、ドイツの歴史家ドロイゼン(1808〜84 )が、新しい時代と文化に意義を見だして以来普及し
た。
●「建築史講座」イオニア式の柱は,柱頭の左右に垂れ下がる渦巻形の装飾が最も顕著な特徴である。柱身
はドーリア式よりも細く(高さは直径の9倍),条溝はふつう24本。下部には柱礎(台座)がある。柱上の
フリーズは,壁面と突起石とに区画されず,帯状に連続している。ドーリア式が素朴で重厚・男性的である
のに対して,イオニア式は流麗で,女性的。“コリント式”は,イオニア式の柱頭の渦巻き形の装飾に代え
て,柱頭の周囲に多数の葉の型を上下3段に彫刻している点が特徴。そのほかの点はイオニア式と同様である
が,全体としてさらに華麗な感じになっている。
ヘレニズム・ギリシャ建築比較
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