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風に吹かれてスロバキア紀行

ブラチスラバ slovakia首都
２００４．１１

【 Ⅰ　ブラチスラバ城探訪】　Bratislava
丘の上の「ブラチスラバ城」　1993年建国後、大統領官邸　スロバキアの歴史は、９世紀大モラビア帝国成立から始まる。１０世紀にハンガリ－人の支配下に入り、１５２６年のトルコとハンガリーの戦い(モハッチの戦い)以後、１９世紀までハンガリー王国の首都として栄えた。１８世紀マリア・テレジアの時代、文化の中心として繁栄した。
　国の人口は 541万人（2001年）。面積は日本の約7分の1（49,035km2）。首都はブラチスラバ人口４５万人。人種はスロバキア人85.6％、ハンガリー人10.5％。言語はスロバキア語。宗教はカトリック60％。スロバキアは第二次世界大戦後、共産主義体制が確立されたが、1968年の「プラハの春」事件を経て、1989年に「ビロード革命」（民主革命）により共産主義体制に終止符を打つ。1993年チエコと平和裡に分離独立。議会は一院制。

　首都ブラチスラバは現在人口４５万人。ドナウ川に面しオーストリア、ハンガリーの国境線にも近く、交通の要衝として古くから栄えた町である。丘の上に建つブラチスラバ城は、塔が四隅に配置されていることから「ひっくり返したテーブル」と称されている。古くは９０７年からの記録に城の名をとどめている。 1811年の大火焼失後、1431年に王の住居と要塞をかねてゴシック様式で再建された。１８世紀にはマリアテレジアもここに居住していた。１９世紀に再び大火に遭い、その後１９５３年にレジアン様式で再建され、現在に至っている。１９９３年スロバキア共和国建国後、城（宮殿）は大統領官邸として使用されている。

丘の上に立つブラチスラバ城と国会議事堂

ドナウ川の対岸には人口４５万人の新興住宅団地建設。
在日大使館

【 Ⅱ　旧市街地探訪】　Belvedere
　今日は日没との戦いである。ウイ－ンから７０キロメ－トル。午後５時過ぎ、首都プラチスラバに到着。
　早々に、丘の上のブラチスラバ城を見学。眼下にドナウ川に架かっているブラチスラバ橋（斜張橋）、旧市街地と対岸の新興住宅とが一望に見える。その後、足早に中世の旧市街地を散策。

●石畳を歩く先に中世の趣を残す町並みが広がってくる。北の入り口に当たるミハエル門を通りると、薬の博物館・フランチェスコ派教会・商工会議所・旧市街の中心広場には旧庁舎、博物館、歌劇場などがある。そして国立博物館。モーツアルト、リストが幼少の頃演奏会を開いた建物や教会など、古い建物を壊さず何十年、何百年と引き継がれ大切に使われ保存されている。そして生活の匂いがある。このような空間に一度は住んでみたい。
　歴史や文化が感じられるのは、計算された物、無造作に置かれた物のオブジェが至る所に見られる。そして面白い。実にユーモラスな工夫があり、自然と顔がほころぶ。ブロンズでできた労働者風の男がマンホールの中から頭を突き出し女性のスカートの中を楽しそうにのぞき見しているようにも感じられる。広場のベンチに寄り添う男性のブロンズ像は座ると後ろから男がのぞき見しているしぐさにもうつる。店の前で呼び込みをしているブロンズ像等さまざまである。

●１５２６年から１８３０年までハンガリー王国の統治下では国王の戴冠式が行われた、聖マルティン教会がある。１４世紀の建造と聞く。その横に今にも崩れそうな古びた煉瓦造りの建物がある。子供達がその崩れかけた外壁に絵の具で立体的に窓や階段や人を書き加え、いかにも生活（空家）しているかのように見せかけている。子供達が小さいときから芸術や歴史・文化に直接触れているからであろうか？・・・それとも保存地域に指定されているからであろうか。意図がなんとなく伝わってくる。(下記写真)

旧市街地(ミハエル門～聖マルティン教会)　　地図　2004.11.16
旧市街地

Saint Martin's Cathedral Michalska gate

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