大英博物館の祭壇・パルテノン神殿 古代美術コレクション

ヘレニズム・ギリシャ建築 & ローマ建築の比較
●「建築史講座」イオニア式の柱は,柱頭の左右に垂れ下がる渦巻形の装飾が最も顕著な特徴である。柱身
はドーリア式よりも細く(高さは直径の9倍),条溝はふつう24本。下部には柱礎(台座)がある。柱上の
フリーズは,壁面と突起石とに区画されず,帯状に連続している。ドーリア式が素朴で重厚・男性的である
のに対して,イオニア式は流麗で,女性的。“コリント式”は,イオニア式の柱頭の渦巻き形の装飾に代え
て,柱頭の周囲に多数の葉の型を上下3段に彫刻している点が特徴。そのほかの点はイオニア式と同様である
が,全体としてさらに華麗な感じになっている。
【U 古代エジプト】 初期王朝(BC.3200年)〜グレコ・ローマン時代(BC.30年)
「人間像の最古の創造」
古代エジプトの美術は、大自然のなかに原始的生活をしながら人類が次第に自分の姿を意識してゆく過程をへて出現した、最初のもっとも偉大な美術である。大自然の絶大な力や生命力をはじめはいろいろな符牒や動物の姿で表していたろうし、それがやがて自分ら人間の姿で感じるようになって、堂々たる人間像を具現する。人間像がエジプト美術の中核である。この点では古代ギリシャ美術の先駆をなし、ギリシャ人はこれから少なからず影響を受けた。古代エジプトの人間像は、人間の永遠像であり、まず第一に神々であり霊であり、永遠の姓名に満たされた神秘的生活物体であった。だから、永遠不動の姿勢をして、現実の人間界に超然として立つ。そこで彫像は学者が「正面性」となづけた一定の左右対称性の形式をまもって、最後まで動揺しなかった。
この正面性の形式は、古代エジプト美術を貫いている幾何学形と結ぶゆく。正三角形、正方形、円形といったものが、いかに古代エジプト人の人間像や動物像の形態をを決定している。この人間像の魂をいかすための自然主義と人間像の形態を構成さすための、幾何学とが、古代エジプト美術を支えている二大期柱であると考えられている。 (世界美術3エジプト/講談社抜粋)
【V バビロンの遺跡】
バビロンの遺跡はバグダッドから南に約130kmのところ。20世紀初頭にドイツ人コルデヴァイが発掘。
紀元前7世紀から6世紀頃の栄えた新バビロニア王国の遺跡。バビロンはもともとシュメール人が建設した
都市にセム系のアムル人が進入して紀元前1890年頃に王朝を開いたとされている。これが「目には目を」
で有名なハンムラビ法典(古バビロニア王国)である。
●イシュタル門の彩釉煉瓦 西南アジア(バビロン)
大英博物館所蔵(英国) & ベルガモン博物館の比較(独国)
ベルガモン博物館(中・右の画像)の西南アジア館内に、紀元前6世紀。新バビロンの時代の「イシュタル門」が龍や牡牛
をかたどった彩色煉瓦で復元されている。門をくぐり抜けると、高さ12.5メ−トル、幅8.0メ−トル
、総延長30メ−トルの「行列通り」に続く。
門の正式な名前は「イシュタル・サ−キパト・デビシャ(イシュタルは敵を征服する女神)」という名前
である。ライオンはイシュタル女神の聖動物(天空の女帝)として崇拝されていた。
大英博物館 2014.10.10 ベルガモン博物館2004.11.13

Copyright© T.Kiku Office 2014,
Web pages Created by tamio kiku