絵巻に見る神社・生活と風俗
絵巻の歴史(時代区分表)
絵巻物とは、日本の上代・中世(平安〜室町)において、物語・説話・伝記・社寺の縁起等を、大和絵と詞(文章)で書きあらわし、巻物にしたものです。
今日残っている絵巻は600巻にのぼり、その内の120種が国宝・重文に指定され、その他、屏風絵・襖絵・掛け軸なども、その時代の生活や風俗を読みとることができる貴重な資料となっています。作品の題材を大きく分けると、宗教的なもの、鑑賞的なものの二つに分けることができます。宗教的絵巻は、経典類・縁起類・伝記類などで、鑑賞的絵巻は物語類・説話類・お伽草子類・戦記類・和歌類・記録類などに分類することができます。又、絵巻物の表現方法には彩色絵巻と、白描絵巻の二つにわけることができます。
特に、ここでは「縁起類」や「伝記類」などの絵巻は、神社や寺院が社宝・寺宝として大切に保管されてきた経緯があり、それらの神社に関するする史料(絵巻物・屏風等)から、庶民・貴族が『神社とどう関わったか』を検証したいと思います。 参考文献(日本の美術/絵巻物:奥平英雄 編)
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