新湊市議会議員 菊 民夫

インタ−ネット上での政治活動とは。

a menber of the Shinminato City Assemble Tamio Kiku


 
新着情報 | 自治省の見解|
現在のところ、公職選挙法に明確な規定がなされていないため、平成8年に当時の新党さきがけが自 治省の選挙部長に当てた質問状と回答を下記に掲載しました。(自治省の回答は 赤字です。)

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ホームページを利用した
政治活動についての自治省の見解



1999年5月10日  日本経済新聞より

急増が予想される政治家のホームページ

インターネットの普及が広告にからむ規制を揺るがしている。(中略)選挙運動にホームページを使うことを禁じた公職選挙法の規定についても、その是非をめぐって議論が高まってきた。ネット時代の到来を受けて、従来の法の枠組みが見直しを迫られているといえそうだ。先の統一地方選挙では、選挙にインターネットを使うことへの是非について議論が再燃した。

自治省の見解は同省が96年に、当時の「新党さきがけ」の質問に答える形でまとめた見解に集約されている。このなかで同省は、多くの人が見ることを期待して、立候補者が自身のホームページを開設することは、公職選挙法の「文書や図画の頒布」にあたると指摘。ホームページの利用は同法で認められていないため、選挙運動に使えば違法になるとしている。具体的にはホームページに投票を依頼する文言があったり、立候補を表明する記述があるようなケースが対象となる。告示後にホームページに新たに候補者の氏名を付け加えた場合も同様で、警察が違法と判断すれば取り締まることになる。

しかし実際には、通常の政治活動と選挙活動を線引きすることは難しい。先の統一選挙でもホームページを積極的に使った陣営があった一方で、あえて立候補の名前を削除したところもあり、対応は分かれた。ネット利用推進派は「費用を抑えて政策をアピールできる点でホームページは有効。はがきやポスターと同じように扱われるべきではない」(政党関係者)と自治省の立場に納得していない。米国では昨年、ミネソタ州知事に当選した元レスラーのジェシー・ベンチュラ氏が、インターネットを巧みに利用して選挙戦を巧みに勝ち抜いたとされる。こうした動きが日本で起きるには、まだまだ超えなければならない障害は多い。(中略)選挙運動をはじめ様々な分野で、ネット上の情報公開の動きが広がっていくのは避けられそうにない。 確かに虚偽情報は取り締まる必要があるが、ネットを通じた情報公開の流れを逆行させるべきではない だろう。新たなルールのあり方について活発な議論が改めて求められている。(経済部 西村博之)




                               平成8年10月2日

自治省選挙部長殿
                 回 答 願

                             新党さきがけ     
                             政策調査会長 渡海紀三朗

インターネットのホームページは、その性質上、候補者の経歴や政治信条、公約などをきめ細かく低廉かつ広範に提供できるだけでなく、有権者が自ら求める「候補者情報」をいつでも必要に応じて入手可能とするメディアである。
投票率が低迷している現状を踏まえ、有権者の選挙への関心を高めるためにも、選挙情報、候補者情報の流通手段の多様化が不可欠であり、ホームページはこの観点から極めて有効であると思われる。この点についての自治省の見解を伺うとともに、以下の各項目について回答を願いたい。

A.インターネット上のホームページの開設と公職選挙法との関係について

インターネットのホームページは、1極めて低廉な費用で開設・維持できる、2(1)電子的記憶としてサーバー上に保持されるものであり、通常の「文書図画」とは異なっている、(2)通常のビラ・ポスターの場合と異なり、相手方からアクセスして利用するものであり、候補者等の側が積極的に「頒布」または「掲示」するものではないという特質を有している。
以下、各点について回答を願いたい。



1.(規制の合憲性)

 インターネットのホームページは極めて低廉な費用で開設・維持できる点で、公職選挙法上規制されている他の選挙運動手段(ビラ・ポスター等)と格段に異なっている。もともと、公職選挙法142条・143条等で選挙運動用の文書図画の頒布・掲示を制限しているのは、金のかからない選挙の実現のため必要やむを得ないものであるとして当該制限が合理性ありとされるからである。したがって、仮にインターネットのホームページを同法142条・143条違反と解釈運用した場合、当該運用は憲法違反(表現の自由及び政治活動の自由を規制するに当たり、規制目的に照らし規制手段が合理性を欠いている)となるのではと考えるが、どうか。



公職選挙法第142条の合憲性については、昭和39年11月18日最高裁判所判決等により、同法第143条の合憲性については、昭和30年4月6日最高裁判所判決等により、それぞれ確認されております。



2.(構成要件該当性)

a)「文書図画」

 公職選挙法142条・143条は、選挙運動用の「文書図画」を規制している。ところで、インターネットのホームページは電子的記憶としてサーバー上に保持されるものであり、通常の「文書図画」とは常識的には異なっていると考える。同法の「文書図画」に当たるのか否か、当たるとすればその理由は何か。あるいは、同法143条2項で規制している
「アドバルーン、ネオン・サイン又は電光による表示、スライドその他の方法による映写等の類」に当たるのか否か、当たるとすればその理由は何か。



 公職選挙法の「文書図画」とは、文字若しくはこれに代わるべき符号又は象形を用いて物体の上に多少永続的に記載された意識の表示をいい、スライド、映画、ネオンサイン等もすべて含まれます。したがって、パソコンのディスプレーに表示された文字等は、公職選挙法の「文書図画」に当たります。



b)「頒布・掲示」

 公職選挙法142条・143条が規制しているのは、選挙運動用の文書図画の「頒布・掲示」である。仮にインターネットのホームページが「文書図画」に当たるとしても、通常のビラ、ポスターの場合と異なり、相手方からアクセスして利用するものであり、候補者などの側が積極的に「頒布」又は「掲示」しているものではない。「頒布・掲示」に当たるか否か、当たるとすればその理由は何か。



 公職選挙法の「頒布」とは、不特定又は多数人に文書図画を配布することをいい、従来より、文書図画を置き、自由に持ち帰らせることを期待するような相手方の行為を伴う方法による場合も「頒布」に当たると解しております。また、「掲示」とは、文書図画を一定の場所に掲げ、人に見えるようにすることのすべてをいいます。したがって、パソコンのディスプレーに表示された文字等を一定の場所に掲げ、人に見えるようにすることは「掲示」に、不特定又は多数の方の利用を期待してインターネットのホームページを開設することは「頒布」にあたると解しております。



3.(政党等の政治活動規制)

 インターネットのホームページは公職選挙法201条の5で規制している政治活動手段に当たらないと思うが、どうか。

 仮にインターネットのホームページは選挙運動に用いれば公職選挙法142条・143条違反となるが、それ以外の政治活動として用いれば、政党等が用いても、選挙期間中でも違反ではない(公職選挙法201条5の規制の範囲外)となった場合には、「選挙運動」と「政治活動」の区分けが極めて重要となる。「選挙運動」と「政治活動」の間の線引きはどのようになっているか。



 公職選挙法の「文書図画」の解釈は、Aの2(a)のとおりですので、文書図画として同法第201条の13の規制を受けますし、更に、立札及び看板の類としての態様において用いられれば、同法第201条の5の規制を受けます。
 政治活動とは、一般的抽象的には、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、若しくはこれに反対し、又は公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対することを目的として行う直接間接の一切の行為をさすということができますが、公職選挙法にいう「政治活動」とは、上述の一般的抽象的意味での政治活動のうちから選挙運動にわたる行為を除いた行為であると解されております。

したがって、選挙運動にわたる政治活動は、公職選挙法においては、政治活動としての規制ではなく、選挙運動としての規制を受けることとなります。なお、公職選挙法にいう「選挙運動」とは、「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得又は得させる目的をもって、直接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすること」と解されております。




B.具体例

選挙期間中、以下の事例はそれぞれ公職選挙法違反となるか。

1.候補者のホームページに以下の情報を掲載した場合

a)氏名
b)選挙区または活動中心地域
c)学歴・職歴などのプロフィール
d)立候補したことを示す記述
e)候補者自身の公約
f)所属政党の公約


2.政党のホームページに以下の情報を掲載した場合

a)公認候補者等について
(1)氏名
(2)選挙区
(3)学歴・職歴などのプロフィール
(4)政策主張、コメント
(5)前国会議員が候補者となる場合、 議員在職時から掲載されていたその者のプロフィール・政策主張など

b)党の公約



 具体的事案については時期、態様により判断すべきでありますので、一般論として回答させていただきます。
 1、2については、明確な投票依頼の文言がある場合はもちろん、選挙に立候補する旨、選挙区、選挙の公約等特定の選挙と結びつく記述をした場合においては、選挙運動と認定されるおそれが強いものと考えます。また、選挙と結びつく記述がない場合においても、選挙運動期間中に新たに公職の候補者の氏名を表示する場合には、公職選挙法第146条または第201条の13の規制を受けます。




3.その他

a)掲示板に貼るポスターや新聞広告、政見放送時の掲示等にURLを記載すること。

一般的には、直ちに選挙運動に当たるものとは思われません。



b)海外のサーバーに、公職選挙法に抵触するホームページの素材をおくこと。

刑法の一般原則に係る問題ですが、行為地又は結果発生地の一部が国内であれば、国内法の罰則が適用されることとされております。



c)電子メールによる投票依頼。

投票依頼であれば、選挙運動に当たります。



d)各自治体やボランティアのホームページに、首長の写真を掲載すること。

一般的には、直ちに選挙運動に当たるものとは思われません。



e)通信衛星を利用して演説会を複数の箇所に中継すること。
f)インターネットを通じて演説会を中継すること。

演説会の内容が不明ですので、お答えは控えさせていただきますが、上記1、2についての回答によりご理解下さい。



g)ホームページにおいて、人気投票の結果を公表すること。
 なお、「世論調査」と「人気投票」の区分けは何か。

公職選挙法第138条の3に違反するおそれがあります。
 「人気投票」とは、通常、葉書、紙片等に調査事項を記載する方法によるものをさしますが、必ずしもその方法のみに限らず、その形式が投票の方法と結果的に見て同じである場合は、すべてこれに当たります。なお、世論調査という用語は、公職選挙法上の用語ではないので、当省としては、その用語を解釈する立場にございませんが、調査員が被調査員に面接して調査をした場合は、公職選挙法上の「人気投票」には当たらないと解しております。




h)インターネット上の情報開示行為は、公選法142条1項の「散布」に該当するか。

「散布」には当たりません。



i)インターネット上の情報開示行為は、公選法151条の5の「放送」に該当するか。

一般的には、「放送」には当たらないと考えています。

選挙期間中のWebサイトの更新の是非についての(白川勝彦へリンク)
選挙公報発行規定(富山県選管)
選挙運動に関する規定(富山県選管)



Q1)選挙公報や選挙ハガキにホ−ムペ−ジURLやメ−ルアドレスを記載することは公職選挙法に違反するか。

直ちに選挙運動に当たるものとは思われません。(新湊市選管回答 2002.3.28)

新湊市議会員公報にホ−ムペ−ジURLやメ−ルアドレスを記載 2002.4
新湊市議会員選挙ハガキにホ−ムペ−ジURLやメ−ルアドレスを記載 2002.4



Q2)選挙期間中のホム−ムペジの取り扱いについて。選挙期間中でもインターネット上の情報開示しても良いとされていますが、その期間更新ができないとされる理由は。

具体的事案については時期、態様により判断すべきでありますので、一般論として回答させていただきます。 選挙と結びつく記述がない場合においても、選挙運動期間中に”新たに”公職の候補者の氏名を表示する場合には、公職選挙法第146条または第201条の13の規制を受けます。

選挙運動期間中のホ−ムペ−ジ更新は、政治活動延長の記載であったとしても、掲載(選挙活動)して則、削除できる立場にある為(残らない)、更新する行為は公職選挙法に違反する危険性を含んでいる。国の法整備ができるまで更新は避けるべきと考える。(富山県選管回答 2002.3.29)



Q3)選挙期間中の更新の確認はできないのか?

インタ−ネット上での情報開示は、取り扱う人(候補者・運動員)のモラルに委ねるしかないと考える。更新する行為の内容は選挙活動なのか政治活動なのか見る人の感じ方も様々と考えられる。純粋に政治活動としてホ−ムペ−ジを更新したとしても公職選挙法に違反するものではない。危険性をはらんでいる行為もあり、総論的にはその期間は更新を避けるべきなのか疑問である!(tamio所見 2002.3.29)



Q4)HP解禁!選挙運動用文書図画の領分と掲示について?

HPの開設を一応文書の頒布概念に該当するとしながら、HPを期間中に新たに開設したり、あるいは内容の更新しない限りはいいんだということは、従来どおりのHPについては閲覧できる状態にしておいてよいという考え方だったので、それはどちらかというと、ビラとかの頒布概念というのではなくて、ポスターの掲示概念に近い考え方ですね。ですから、例えば政党その他の政治団体等が、従前から政治活動用文書をHP上に出していたものを選挙期間中にそのまま出し放しにしている限りは、従前政治活動の範囲内であったということで、直ちにそれが違法となるものではないという解釈等がある。

IT時代の選挙運動に関する研究会について(総務省の見解) 2002.5.30
インタ−ネットを使った選挙運動に関するワ−キングチ−ム・HPのみ解禁 2006.3.2




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