曲目解説

「舟唄を歌う水夫たちの行進曲」(ジョン・フィリップ・スーザ)

(1918年作品、日本初演)

 1917年、第一次世界大戦にアメリカが参戦するや否や、62歳のスーザは人気絶頂のスーザ・バンドを一時解散、愛する祖国に奉仕すべく軍楽隊員の養成を目的に、海軍に志願入隊しました。そこでスーザは中世から伝統的に伝わる舟唄(水夫たちのワーク・ソング)を研究し、8曲の舟唄を巧みに織り込んだこのメドレー・マーチを作曲しました。水夫たちの男意気、航海への胸の高鳴り、恋人との別離の哀しみ、故郷への郷愁など水夫たちの様々の心情が叙情的につづれ織りされています。

 この海に因んだスーザの隠れた名曲は、本日の演奏が日本初演となります。港町ヨコハマの新名所≪横浜みなとみらいホール≫のオープニングにふさわしい選曲のこのマーチの"海の叙情"をお楽しみいただければ幸いです。(高橋誠一郎:日本スーザ協会)

(使用楽譜:カルマス)

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