曲目解説

ジャズドラムスと吹奏楽団の為の協奏曲(前田 憲男)

この作品は20年以上も前にドラマーの猪俣猛氏の依頼で作曲され、墨田区の主催で武道館で行われた石丸寛指揮の「第九」のイベントの際に、前田憲男指揮の東京吹奏楽団、猪俣猛氏のドラムスで初演されました。

 曲の構成は約半分がドラムパートで占められていますが、楽譜上ではジャズ・ドラムスのパートは、ほぼ完全に空白になっています。そこでこの曲はドラムパートが演奏されてはじめて曲が完成するので、作曲者にとって初演は前田憲男氏と猪俣猛氏の合作と位置づけているそうです。そして曲とドラマーの関係はそのままの構成になっているので、ドラマーが変わる毎に新しい作品が合作として誕生するというシカケだそうです。

 前田憲男氏の言葉によると
「ドラマーの匙加減が曲の生死を左右するという、スリル満点の作品を作ってしまった私としては是非とも日本国中の(世界中でも可)天才ドラマー達の挑戦を首を長くして待っておりました。そして今回一番面白がっているのは私です。娘の結婚式での父親の心境に酷似しておりますね。『どうか幸せにしてやって下さい。お願いします!!』」

(使用楽譜:未出版)

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