●メルコゲタのジャンパ設定一覧●

【前置き】
 メルコのSocket5/7用CPUアクセラレータ、HK6シリーズ、HM2シリーズのうち、型番の末尾が「-N」「-V」の物にはジャンパピンがたくさんありますが、その設定内容については、マニュアルなどには一切書いてありません。
 そこで、ジャンパ設定を解析してみました。

 なお、対象機種は以下のとおりです。

  HK6-MD333-N  HK6-MD333-V
  HK6-MD300-N  HK6-MD300-V
  HK6-MD266-N  HK6-MD266-V
  HK6-MX266-N  HK6-MX266-V
  HK6-MX233-N  HK6-MX233-V
  HM2-MX233-N  HK6-MX200-V
  HM2-MX200-N


 ちなみに、メルコ製品カタログの'99年1月号によると、この中で現行製品はHK6-MD300-VとHK6-MD333-Vの2つだけとなっています。
 また、一部のロットでは、ジャンパがハンダで固定されていたり、ジャンパポストが省略されているものもあります。しかし、使われている基板はまったく同じ物なので、自分でジャンパポストをハンダ付けすれば、設定の変更が同じようにできるようになります。

【コア電圧の設定】
 メルコゲタは、2枚の基板がネジで直角に固定されています。コンデンサーなどがたくさん立っている方が電源基板で、こちらには8ピンのジャンパポストが立っています。
 写真1が電源基板で、左上にあるのが電圧変更のジャンパです。

電源 ←写真1◆電源基板

 さて、8本あるピンの配列は、

    1357
    2468


という順番になっていて、ジャンパ設定とコア電圧の関係は、以下のようになっています。なお、実際の電圧は、個体差によって最大±5%程度の誤差があります。

   すべてOPEN  2.2V
   1-2をSHORT  2.5V
   3-4をSHORT  2.8V
   5-6をSHORT  2.9V
   7-8をSHORT  3.2V

【クロックの設定】
 CPUソケットのすぐ横にある3組のジャンパは、クロック倍率の設定用です。K6-2と、K6-IIIの場合の設定を以下に示します。この一覧はジャンパ横のシルク印刷(基板の上に印刷してある白い文字)が正常に読める向きに見た時の状態に対応しています。左右を間違えないように注意して下さい。

倍率設定

 K6-2の新コアと旧コアの簡単な見分け方ですが、CPUの左下に「26351」と書いてある場合は新コアで、それ以外は基本的に旧コアとなります。また、380MHz以上の物は、すべて新コアです。K6-IIIもすべて新コア相当になります。
 ただし、すべてのCPUにロット番号が印刷されているわけではないので、その場合はCPUIDを読み出すプログラムを使って調べる必要があります。CPUIDは、HDBENCHなどのソフトで確認することもできます。


     文責:YU
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