はじめまして。
以前から「くらくら日記」楽しませていただいている者です。
職業評論家顔負けのすばらしい文章力、音楽の知識、鋭い感性、いつも関心しております。
実は井上道義さん指揮の新日フィルのマーラーチクルスのハプニングについて
おそらく認識に誤りがあると思われますので訂正させていただきたいと思います。
(井上道義さんの名誉のためにも。)
私自身、会場にはいなかったのですが以下のようなコメントを友人からいただきましたので
一部を引用させていただきます。
マーラーチクルスの第一回、一番のシンフォニー、CD録音。
さあ、やるぞっ!!っていうんで、みっきーは力入りまくってました。(やる気まんまん!)
でも、初めはそれがとってもいい風に作用して、あの恐ろしい出だし、Aの弱音が
とっても良かったんです。ほんとに自然の目覚め、って感じで。
ところが、もう一回同じようなところに戻ってきますよね、Aがかすかに鳴っていて
管楽器があっちこっちで鳴る、ちょうど全員で耳をすまして、ちょっとこわいし集中!ってとこで
・・・ほんの少しだけ低めのEの音!どうやら、携帯の電池切れの音だったそうですが
(事務局の調べで、どの席に座っていた誰、というのはわかったのです。)
それがテンポと無関係に(当たり前だ!)鳴ってしまったんですね。
それで、ふっとオケの集中が切れそうになって、みっきーも切れて、聴いている方も切れて。
そしたら、ガタガタっとずれそうになって。(みんなで落ちかけた!)
結局、みっきーって変なところやさしいじゃないですか、
他の指揮者だったら、普通にふりやめて、「雑音が入ったからやり直させて下さいね。」
とかって(どうせやり直すなら)すればスマートだったかも知れないのに
多分お客様のせいにしたくなくてわざと、ころんだふりをした訳です。
でもやっぱり、ちょっと不自然でしたけど(^^;)。
肩に力が入りまくっていたみっきーも、ならしちゃった人も、それで危なくなったオケも、
ものすごく悪い方にころがっちゃった、という感じです。
ただ、それでやり直した事、オケの人はすごく恥ずかしく思っているし(どんな事情にしろ)
舞台の上に立つ人間なら、客席の動向が意外に舞台からは良く見えて、影響が大きいって
わかりますよね、でも、
「そういえば初めからオケの調子も悪かったし、携帯鳴ってやり直せて良かったんじゃない?」
なんて、書かれかたもされたりしてしまって、なかなか大変な事件であった訳です。
どんな事があっても動じないのが、大人のオケ、とも言えますが
やっぱりライヴな演奏会って、お客様も一緒に空間を作っていくものだ、と
私は思っているのですが・・・いかがでしょうね???
以上です。くらくら日記に補足説明をお願いできないでしょうか。
[1999年12月13日 23時54分30秒]