投稿日:1998/7/8
ポケットピカチュウ
「百万歩目のよろこび、百万歩目の夢」
今朝、ポケットピカチュウ(以下、ポケピカ)の歩数カウント上限である、999999歩に到りました。3月27日に購入してから、達成まで2481時間。103日。我ながらよく歩いたものです。長かった。
折角ですから、この機会に感想を書いてみたいと思います。
1.散歩計としてのポケピカ
デジタルペット+歩数計というジャンルを生み出した「てくてくエンジェル」と比べると、ポケピカの歩数計機能はかなり貧弱です。
「てくてくエンジェル」にあって、「ポケピカ」にはない歩数計周りの機能を、幾つか揚げてみましょう。
・ノルマ(一日当たり)設定機能
・カウンター自動リセット(一日毎)機能
・歩行距離計算機能(歩幅より算出)
・消費カロリー計算機能
こんな所でしょうか。逆に「ポケピカ」にあって、「てくてくエンジェル」には無い機能は、
・累計歩数カウンター(999999歩まで)
位です。
要するに「ポケピカ」には、歩数をカウントする以外の機能は殆ど存在しないのです。従いまして、もし健康管理を目的にデジタルペット歩数計を購入するのでしたら、これはもう迷わず「てくてくエンジェル」を選ぶことをお薦めいたします。
2.デジタルペットとしてのポケピカ
歩数計としては貧弱な「ポケピカ」ですが、デジタルペットとしての内容はそれなりに充実しています。歩けば歩くほどに仲良し度が上がり、様々な仕草を見せてくれる「ポケピカ」。そこにはあたかもペットを日々散歩に連れ歩いているような感触がありました。この部分に関しては、「ポケピカ」の方が「てくてくエンジェル」に勝っていると思います。「てくてくエンジェル」の場合、一回のゲーム中にノルマの達成度合いに応じて、数段階の成長(変身)を行うのですが、これが感情移入を妨げるのです。例えば四本足の動物体から、人間体への変身なんてのを見ると、(歩行の動機付けとしては、面白い仕掛けだと思うけれど)とても一匹のペットと付き合っている気にならないのですね。ここは、「てくてくエンジェル」の弱点であろうと感じています。
ただし、「ポケピカ」のペット性にも弱点はあります。イベントが前半に集中しすぎているというのがそれです。はっきりとは記憶しておりませんが、1ゲーム100万歩の内60〜70万歩までの間に、全ての仕草を見ることができるのです。残りの30万歩は、刺激も発見もなくただ過ぎて行くばかり。言ってしまえば、ペットに飽きちゃうんですね。もう少し、バランスの良い作りにならなかったものかと思います。
また、エンディングにも不満があります。
999999歩を越えると、「祝!?100万歩」という文字が表示され、それで終わり(あとはピカチュウの顔さえ見ることができない)というのは、デジタルペットというこのゲームの位置づけを考えるとあんまりじゃないかと思うのです。これについては、友人が上手いことをいっておりました。
「最後だけ、単なる歩数計になられても・・・」
まあ、そういうことですね。
任天堂のHPなどによれば、「ポケピカ」はピカチュウと仲良くなることが目的だったはず。なのに、「祝!?100万歩」などという天の声によってゲームは強制終了、折角仲良くなったピカチュウとお別れの挨拶さえできないなんてのは、このゲームのコンセプトから考えると、ちょっとずれた終わり方なんじゃないかなあと思いました。
3.おわりに
以前にもどっかに書きましたが、やっぱピカチュウからライチュウに進化して、そこで野生にかえして(お別れして)終わり、というエンディングにして欲しかったですね。
【執筆者:くりりん】