僕らは合鴨のことをあまりにも知らない

◆僕らは合鴨のことをあまりにも知らない(98/2/9)
    97年秋 都内の某オフィスにて

      くり 「しろいさん(仮名)、しろいさん」
      白井 「なに?」
      くり 「合鴨って見たことあります?」
      白井 「合鴨?鴨南蛮に入っている合鴨?」
      くり 「そうそう、その合鴨。いや、大した話しじゃないんですけどね、合鴨って食肉以外の姿で見たことが無いなあと思って。動物園とかで見たことがある人を探しているんですけど」

      何考えてるんだこいつという顔の白井(苦笑)

      白井 「マガモは見たことあるけど、合鴨はみかけないなあ」
      くり 「やっぱりそうですか・・・」



    この日は結局、合鴨を見たことがある人を見つけることはできなかった。
    謎の鳥、合鴨。
    辞書によると、合鴨はマガモとアオクビアヒルとの間に生まれた雑種だといいます。

    果たして、合鴨とはどんな鳥なのでありましょうか。鴨に似ているのか、アヒル似なのか。鴨似の様な気はするが。

    (つづく)

◆僕らは合鴨のことをあまりにも知らない 2(98/2/9)
    98年2月 東京港野鳥公園にて

      職員 「あそこにいる小さいのがコガモです。コガモといっても、子供の鴨ってわけじゃないんですけどね」
      くり 「へえ〜、かわいいですね・・・・。あのぉ・・・、合鴨はいないんですか?」
      職員 「合鴨はいません(笑)」
      くり 「そうですか(笑)。やっぱり合鴨は野鳥じゃないんだ」
      職員 「(笑)」
      くり 「以前から疑問に思っていたんですけど。合鴨って、マガモとアオクビアヒルを掛け合わせてできた鳥ですよね」
      職員 「はい」
      くり 「別の鳥なのに、一緒に居るだけで混じっちゃう様なものなんですか?」
      職員 「鴨は結構そういうのあるんですよ。こうやってみてても、ときどき”頭はあっちだけど、首から下はこっち”なんてのが見つかります」
      くり 「はあ(^_^;)・・・・。鴨って、結構いい加減なんですね」
      職員 「結構いい加減です(笑)」
    (きっとつづく)

◆僕らは合鴨のことをあまりにも知らない 3(98/2/11)
    松虫さんから合鴨の件でメールを戴きました。 (情報ありがとうございます)
    以下はその内容です。

    >最近は農薬や殺虫剤を使わない農法が見直されつつあるのですが、その一つとし
    >て合鴨農法というのがあります。水田に合鴨を放しておくと、稲についた害虫や
    >雑草を食べてくれるので農薬がいらない上、糞が肥料になる(化学肥料が減らせ
    >る、またはいらない)、育った合鴨を食肉とすることもできるという一石三鳥の
    >方法です。
    >
    >で、最近は6月か7月ぐらいになると何度かテレビのニュースでも取り上げられ
    >るので、そのときにお姿を拝見することができます(笑)。茶色い家鴨という
    >か、軽鴨もどきというか、まあそんな姿ですね。
    >
    >ということで、田植えの季節が終わるころからニュースをチェックしてみてくだ
    >さい。

    なるほど茶色い家鴨(アヒル)ですか。アイガモの名に相応しい姿ですね。

    追記:合鴨農法の現場を一度見てみたいものです。 稲の間から鴨が顔を覗かせた姿は、なかなか可愛らしいのではないかと。

◆僕らは合鴨のことをあまりにも知らない 4(98/2/12)

◆僕らはアヒルのこともあまり知らない(98/2/12)
    マガモとアヒルをどうしてかけ合わせることができるのか。その謎がとけました。
    アヒルってマガモを家畜化したものだったんですね(もしかして、常識か?)。
    元が同じ鳥ならば、なるほど子供を作れるわけです。

    一件落着



    しかしながら、ここで別の疑問が浮上します。

    人は如何にしてマガモをアヒルに至らしめたのでしょうか。



    ああ、ついにこの問題に足を踏み入れてしまいました。
    これこそ、私が10年来不思議に思ってきたことなのです。

    アヒルに限った話しではありません。
    豚は猪を家畜化したものだと聞きます。
    遺伝子操作ができたわけでもなく、別の動物とかけ合わせたわけでもないのに、 人はどうして猪から豚を作ることができたのでしょうか。


      先輩 「それはさ、たいていの家畜が『白い』ってところが鍵なんじゃないの」
      くり 「『白』ですか?」
      先輩 「アヒルもブタも白いじゃない」
      くり 「ガチョウも白いですね(ガチョウは雁を家畜化したものらしい)」
      先輩 「きっと最初はね、偶然に白い鴨が何羽かみつかったんだよ」
      くり 「アルビノですか」
      先輩 「そうそう。それを『神の使い』だと思って飼い始めたわけだ。」
      くり 「神の使い(笑)」
      先輩 「白い鴨のつがいからは、白い鴨が生まれやすいでしょ」
      くり 「なるほど」
      先輩 「で、かごの中に閉じこめられて、代を重ねるうちに環境に合った体に変わっていったと。そういうことじゃないのかなあ。その後増えすぎたもんで、食べられるようになっちゃったと」
      くり 「食っちゃうんですか?神の使いを(笑)。じゃあブタは?」
      先輩 「最初、偶然白い猪が見つかって、そいつを『神の使い』だと」
      くり 「本当ですか(笑)?妙に説得力はありますけど」
      先輩 「わからん(笑)。でも、白人も黒人から生まれたって説はあるらしいよ。黒人の間にたまたま生まれたアルビノの子が・・・・」

    本当だろうか。


◆後日談(99/4/22)
     実はこのあと、千葉県我孫子市にある「鳥の博物館」に電話。いろいろと興味深い話を聞かせていただいたのだが、メモを紛失。現在、捜索中。

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