ビューティフルライフのエキストラに行って来ましたレポ(詳細編その1 ”女優とは待つこと”)
皆さんご存じのように、ドラマ「ビューティフルライフ」にはメールサービスがあります。
ちょっとかったるくて、あんまりちゃんと読んでいないときもあるんですが、ある日エキストラ募集のご案内が届きました。応募条件を見て、あぁまたかと、やさぐれに拍車のかかった私。年齢制限というものでイタイ目を見たことはあんまりなくて、こう言った素敵なスマップライフを送るようになってから初めて、TVというのは若いことがもの凄く価値を持つメディアであることを、実感として思い知らされたんでした。そんなこんなで、観覧の際に年齢でハネられるのはこれが初めてではないんですが、なんか納得がいかなくて、ふてふて・スネスネで過ごしておりました。
そんなある日、何回目かのメールサービスで、今度は年齢を拡大して募集すると言うではないですか。これはもう、こだわりとかやさぐれとかを温存している場合じゃないです。確か3月3日雛祭りの夜中。メールチェックをしたら、それは届いていました。金曜日の夜だったので、オフィスでしかチェック出来ないOさんにまずはtel。行ける人を集めて、まとめて申し込みました。
それからの1週間は、今まで必ず仕事中には電源を切っていた私用の携帯の電源を入れ、一応バイブモードにしときつつも、オフィスのデスクの上に待機。トイレに行くときでさえまさしく携帯して、肌身はなさず持っていたんですけど、全然鳴らず。
よそ様の掲示板で「連絡が来た」という方の書き込みを見たのが、それから1週間経った土曜日3月11日だったと思います。もう金曜の真夜中に連絡があったとか・・・・チッ、またか・・・!やさぐれ復活しそうな雰囲気。土曜日もこうして過ぎていきました・・・・
昼からブラバンの練習で(練習中は当然携帯が鳴るなんてとんでもないんです)、夜は先輩の結婚パーティー。そんな中でも片時も携帯を手放さず。けなげ。
結構疲れていたので、出かけるのは夜からでしたから、いいとも増刊号と共に起きようと、TVのタイマーと携帯電話(目覚まし時計は使わないんです)を10時にセットして寝ていました。携帯の着信音がして目をさまされるが、どうもアラームとは違う気が。時計を見上げると時間も早いし。携帯の液晶表示を見ると、登録されていない番号で、しかも番号非通知ではないですか。非通知の友人は一人しか浮かばないけど、その子とは夜に逢うことになっていたので、朝っぱらからかかってくるような用事もない筈。とここまで、実際に寝ぼけた頭で思ったことです。ホントに、まさかと思ってるからね。電話に出ます。
「もしもし・・・」
そのまさかでした。相手は大人の男性で、私の名前を確認し、TBSのビューティフルライフと名乗るのです。フッ・・・意外と冷静な私。来たか、ってなもんです。テンション常にローな私ですからね(笑)。というか、焦ったり驚いたり興奮したりする余裕が無いんです!
電話は、今からでも明日来られるか、と尋ねます。とても丁寧なしゃべり方でした。同行予定者の可否も尋ねられました。そしてそれからがメモのご用意。集合場所なんかも告げ始めるので、俄に臨場感が増し、起き上がって(最初は寝た状態で聞いていた。これが既に冷静じゃない証拠でしょう(笑))、筆記用具の置いてある場所まで移動しました。動いてるうちに電波が切れたらどうしようとか、頭の片隅で思ったことを覚えてます。
場所は原宿の某所。というか、ラフォーレの向かい側にあるGAPのビルの前。そこに8時に来いと言われます。もちろん、行けないとは言えません。実は、エキストラに当選するかも、と思って、その月曜と火曜は休暇を取ろうと思っていて、ダメなら遊びに行こうとしてたんですけど、その計画を上司に話す前に上司は出張してしまって(コミュニケーション不足だ)、結局誰にも何も言わず、金曜日を終わってしまったので、ここで休むと無断欠勤だったりしました。しかも、8時集合じゃあ、その前に会社に連絡入れたって誰もいやしない。でも、行けないなんて言えません。えぇ、言えるもんですか!(上司には、日曜の夜に自宅からメールを入れたのでした。仕事仲間にも同様に。)
そのほかにスタッフから伝えられたことは、撮るシーンの設定がファッションショーで、その観客という設定なので、それらしいおしゃれな格好をしてきて下さい、ということと、昼食は出すけど交通費は出ない、ということ、それから、これらと集合場所の地図を詳しく説明したページをHP内に作ったので見て下さい、ということでした。解散は2時頃になるとも伝えられました。1回の電話でなんてたくさんの連絡事項!私はそのページのURLまで控えなければならず、とてもじゃないが興奮とかしてる場合じゃなかったんです!
電話を切り、真っ先に、同行するOさんに伝えました。彼女は彼女で、代表者である私からの連絡をこの1週間待ち続けていたわけです。最初、携帯にかけたらなかなか取ってくれなかったので、切ったらその直前に電話を取ったらしく、次に自宅にかけたら今度は私の携帯に彼女からかかってきて、取れなくてかけ直す、ってのを間抜けに何度かやり合ったあと、無事にお伝えする事が出来ました。もの凄く素直に喜んでくれて、その途端自分も、仮面の冷静が剥がれて嬉しくなってきたという・・・・感動が遅いんですよ私。卒業式も初めての演奏会も、泣いたのは終わってからだった(笑)。
さて、もう明日ですから、準備ったってすることは無し。夜の集いにはOさんも来ていたので、打ち合わせを。女優デビューの服を何にするかについて(笑)。
どうしてこんな直前に、とかも話し合ったんですが、たぶん、家の遠い人から電話連絡をしていったんでしょうね。そして、今住んでいるところはかなり近いですから、融通の利きそうな近場在住者は、人数の調整用に後回しだったと。あー、良かった、ここまで回ってきてくれて。
12日夜の集いは焼き肉でございました。SMAP友達6人で、憧れのJ苑Y亭へ(別に隠してるわけじゃなく、今ここでは字が不明なのですぅ)。旨かった〜J苑特選特上カルビ!なんか、6切れの一皿が5千円?!だったような・・・いや、過ぎたことは忘れましょう。
とにかくもう、すぐに13日はやって来ました。木村さんと同じ空気を吸うのに、前日に焼き肉とは不届きな(笑)。
原宿駅で7時半に待ち合わせをして、集合場所へ。そちら方向へ向かう人が全部その用事のように思えます。交差点のこっち側、ラフォーレ前にも、集合してるっぽい集団がいますが、私たちはあっち側、GAPの前です。信号を渡る前から、あちらには紙を挟んだボードを手にした角刈りの男性が見えました。Oさんは前回のエキストラにも行っているので、あれはスタッフだと教えてくれます。そこに行って名前を告げ、二人の身分証明書を見せて、並びに加わりました。神宮前交差点のところを先頭に、表参道を下る方向に並ばされています。私たちが並んだときにはまだ10人もいませんでしたが、どんどん集まってきて、最終的に・・・何人いたんだろう、100くらい?
そして、8時になったけど列が動く気配は無く、そこで会社始業の数分前に職場に連絡を入れ、上司には伝えたけど、と行き先表示に休暇と書いて置いてもらい、これで仕事休む体勢は完璧。
8時半が過ぎ、ちょっとしたころ。Oさんに肩を叩かれて交差点の車を見ると、そこには・・・・レポ 速報編「並んでる間にロケ目撃」をご覧下さい。
この素敵な目撃が無かったら、ながーくてさむーい待ちの間に、決して気の長いほうじゃない二人、どうなっていたかはわかりません。柊二のバイク姿を胸に、そこだけほっかりと暖かなものを抱えながら、待ち続けたのでした。
やっとスタッフから声がかかったのは、9時よりは前だったと思います。昨日の雨で本隊のロケが遅れていて、それで今、ショーとは別の所を撮っているらしいのです。だから、9時か9時半には撮影場所に案内できると思うけど、撮影開始には時間がかかると思う、終わりは16時頃(だったかな、記憶があやふや)になる予定、と告げられました。その日は久しぶりで平日の休みだったので、実は、早く終わったらNTTに行って、ISDNのチラシでももらおうと思っていたのでした。でも、こんなところで文句を言って折角の機会を無駄にしたく無いですからね、結局何を言われてもガマンするしかないです。それに、なんだかスタッフさんは礼儀正しくて、いい印象だったんですよね。
柊二のバイクはその後現れず、だけどその出来事でかなりご機嫌になりつつ寒くて固まっていた私たち。何しろ、手足が思い通りにならないんですよ。晴れていて天気はいいのに、むちゃくちゃ寒かった。日頃から私はスカートなんですけど、Oさんは、周りの人の服を見て、もっとカジュアルにしてパンツでくればよかった〜としきりに後悔してました。
信号の向こう、明治通りを挟んで原宿駅寄りのラフォーレ前に集合していた人達は、どうやらプロのエキストラだったようです。ギャラの発生する人ね。なんか、おばさまありコギャルありサラリーマン風ありと、私たちより雑多な感じで一様にアクは濃いめの人達でした。
その場を動き始めたのは10時頃。さっきのスタッフさん(高倉健さんのヘアスタイルで顔が普通のおじさん風)と、もう一人派手目の兄ちゃん風が先導して、明治通りを渡りそのまま坂を上って、ラフォーレを越したところで路地に入り、裏手の階段を上って建物(ラフォーレ)の上に上がるんですが、その前にもう一回身分チェック。免許証を見せて、階段をどんどこ上がっていきました。身分証明書を見せてから上がるので、前の人とはかなりの間が開いてしまい、見失いそうになる感じ。なんか、裏手の階段〜って感じのところを上って、ついに屋上まで来ちまったんです。ここでまた、待機。屋上だから日当たりはいいんだけど、もぅ、寒くて。トイレに行きたい人は行って宜しいと言われ、階段を一つ降りたところから中にはいると、ラフォーレミュージアムの中でした。通路の奥のトイレに行くまで、機材が転がってたりモデルっぽい人がいたりして、ちょっとそれらしい雰囲気になってきます。
まだ待たされ、トイレに行ったときに通ったドアから中に入って会場となるミュージアムの中に入ると、セットが出来ていました。見渡す間もなく、座るところを指示されます。プロのエキストラさんたちは、先に入って最前列から座っていたので、ネットで応募してきた一般人エキストラは、大体3列め以降でしたね。
セットは、夏コンのステージを思い出して下さい。センターの張り出しステージプラス、メインステージという、というか、まぁいわゆるファッションショーっぽい作りです。白一色のステージ。正面のパネルに、デザイナーの名前がアルファベットで浮き出しになっています。床も白。モデルさんたちが歩いてきてカッコつけるあたり、その先端から3列、サイドに下がったあたりが、私たちの席でした。夏コンで言えばいっちばん美味しいあたりですね!
席について、ちょっと説明があって、お弁当を配りだしたのが11時くらい。カメラ割りその他で席の移動はあり得るから、すぐに動けるようにしておいてほしい。撮影は長くかかるから、今のうちにお弁当を食べて置いたほうがいい。というような説明がありました。
お弁当を配った後には、A4数枚をホチキスで綴じた資料が配られました。実際にファッションショーで出た資料という設定です。「藤田恭一」というデザイナーの2000年春夏コレクションだそうで、表紙はそのタイトルと場所だけ書いてあります。次のページのスタッフ名には、「Hair Director:沖島 柊二」の名前が。3ページ目以降は、コレクションが紹介してありますが、カタカナばっかりでわけわかんねーの!これは記念として持ち帰っていいと言われました。
食べ終わってトイレに行って、でもまだ待機は続く。
11時半かもうちょっと後でしょうか。さっきからいる明るいにーチャン風ADさん(ネットで有名だってんだけど、やさぐれて以降BLのサイトを見てないので名前知らなかった)が、当日になって急遽予定が変わって、長く待たせて申し訳ない、と謝ってくれまして、今日のキャストの紹介をしました。「まず、沖島柊二役の木村拓哉さんは・・・来ます。(歓声というより、良かった〜という安堵の溜息が。)杏子役の常盤貴子さんも来ます。(おお〜)巧役の・・・(ここでちょっと考える)池内君も来ます。それから、悟役西川貴教さんも来ます。(エキストラ悲鳴)原千晶さんも来ます。サチの水野美紀さんも来ます。それから、この場には似つかわしく無いですけど、正夫お兄さんも来ます。(エキストラ笑う)。主要キャストは全員来ます。来ないのはお母さんくらいです。」
ということで、幻まぼちゃんの柊二バイク姿でさようならにはならずに済んだみたいで、一安心。
ここで、待たせて申し訳ないってんで、プレゼントをくれることになりました。時間つなぎもADの仕事なのねぇ・・・・
プレゼントは、ビューティフルライフオリジナルの、エチケット袋。これが4つありました。なんか、白くてファスナーのついた長方形の袋。全員とADでじゃんけんをして、負けとアイコは座る、買った人だけ残るという方式で、最終勝利者4名にそのプレゼントが。私とOさんは揃ってダメで。実はさっきから、私たちには気になっている集団がいました。トイレに行ったときに、これでもかと念入りにながーい時間をかけてメイクをしていた数人のグループ。目立ってたんで、じゃんけんで最後の方に残っていたときは、あぁあの人ね、と。あんまり暇なので、周りを見回していたら、何人か目の離せない気になる人を発見して、あれこれウォッチングしてたんでした。いちばん気になったのは、最前列のサイドに座っている人で、これが、テストの間も、下手すると映らないカットなら本番の間も、船漕いで眠ってるんです。プロのエキストラは、寝てる人多かったなー。お目当てがいるわけじゃないし、慣れっこで緊張なんかしないんだろうけど・・・・勿体ない、こんなトコで寝るなんて・・・!
4人が決定した後、最後に、BLのいちばん大きなサイズのポスターが景品になって、もう一回じゃんけんがありました。これは、かなり緊張して訳わかんなくなりつつ冷静に勝負を勝ち抜いた女性がゲット。ちなみに、エキストラの男女比は、女性9男性1くらい。その代わり、プロのエキストラは男性が半分くらいいたようです。
ところでこのじゃんけん、当然ながら、プロのエキストラは参加資格無しです。皆さんにはギャラが発生してますから、とADが繰り返し言ってました。
次回、詳細編その2 たっきゅん登場に続く!
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