“白 い 影”


何をどう言ったらいいのかわからない混乱した中でお届けするこの先どう進むか方向のわからないレポ





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第5話(新聞に出ていたサブタイトルによると『禁じられた薬』)


今、理由あって、「白い影」を録画したビデオの近くにいないのです。それで、見返せないので取りあえず感想を!
思い出したらまた追加しますー。

お話は、先週の終わり、倫子が思わず無抵抗の無垢な少年直江の唇を奪ってしまったところから。
倫子は、そっと唇を重ねます。ここで、あまりに短いそのキスシーンに、「もっと見せろー!」とお上品な日頃とはかけ離れた言葉を口にしてしまったお嬢様奥様も多いことでしょう。(笑)私も、チッこれだけかい!来週につなぐったって焦らしすぎ、引っ張りすぎじゃあありませんかい?と思っていたものです。
けれど、数日前にふと、「これは、すぐに終わってしまうキスだから(先週は)短くしか切れなかったのでは?と思い至ったのですね。私、いたいけなピュアなイノセントなべいびー直江と倫子はこの後、傍らのベッドで・・・・とか、少なくともキスシーンの続きくらいは・・・とか思っていたんですが、それでは直江せんせーじゃないのですよね。直江せんせーは、なぜかこのラッキー脳天気自己中倫子に本気で誠実であろうとしているらしく、他の女とは違う態度を取るのです・・・。本気であるがゆえに、深い関係にはなろうとしない直江せんせい。倫子がわざとらしく(なのか?)そっと唇の端っこにしたキスを受け止めようともせず、突き放します。なのに、ラッキー脳天気自己中倫子は、なおも、いたいけな少年直江に取りすがり、抱き寄せるのです。それがどんなに辛いことなのかわかろうともせずに・・・・
私、倫子は冷静に考えても酷いと思うんだよなー。外科の看護婦って、あんなに思慮が浅くて務まるのか?死期が間近い患者に動揺を見せたり涙したり、自分に気があるかどうかわからない医師のどういう関係かわからない女性(しかも勤め先の院長令嬢)とのことを問いただしたり。勝手な嫉妬なんじゃないの?うーむ・・・・・
直江せんせーは、だけど、自分の周りにいる、秘密を共有できる訳知り顔の女たちにはないものを見つけたんでしょうね。計算できない、秘密が守れない、感情を殺せない、割り切らない。看護婦としては致命的だと思うし、大人の男性との恋愛において、武器として使うならともかく、計算無しの正攻法でこう来られたらたまったもんじゃない、そういう、テクニックも駆け引きも一切無いと言ってしまうと聞こえはいいけど小学生とか幼稚園児とかが好きな子にアタックしてるみたいなやり方なのですよね。直江せんせーの気持ちはわからなくはないけど、そんなに大切にされるような資質なのかどうか、判断がつきかねます。一生懸命という言葉ではくくれない、鈍さみたいなものを感じますね。きっと演出の効果と役者がうまく絡み合っていないのかも、という気もしますが・・・。私、倫子をけなしたいわけじゃないし、全面的に嫌いなわけでもないんです。でもね、なんか歯がゆいというか焦れったいというか・・・倫子と直江の置かれた立場の違いとか生命力の差みたいなものがもっと心の深いところまでしみ通るような表現にならないものだろうか、とちょっと残念なのです。

さて、倫子は追い返す直江せんせーですが、MRのことは引き留め、帰ると言うのを無理矢理ベッドへ引っ張っていった模様です。まぁ強引!でも、その後のことは一切描かれていませんし、その後何があったのかは不明ですー。案外、部屋の掃除とかさせてたりして!(笑)
倫子が大事でMRが大事じゃないから、MRのことは「弄べる」(byテレビジョン)のかと考えがちですが、そうではないのかも。倫子はああいう性格で、キスしたりされたりするととたんに次の態度が図々しくなるのですよ。秘密を抱えた直江せんせーは、こういう、どこで何をしゃべってくれるかわからない迂闊な女と恋愛をしたり関係を持ったりすると自分の身が危険ですもの。だから人を選ぶ・・・そういう理由もあるに違いありません。
だって、倫子って、外科の看護婦とは思えないくらい、結構迂闊。三樹子に立ち聞きされたことも既に2回。よほど、結婚か恋愛の噂でも無いと、ホモって噂されて将来の出世が閉ざされると焦っている、とかの人でも無い限りは、倫子と付き合うのは難しいでしょう。
いやそれはともかく(笑)、直江は倫子を拒否することにしたようです。倫子には理由がわからないから、まだまだ近づこうとしてしまうのです。このすれ違いはいつまで続くのでしょうね。

倫子が、ボートに乗ったあと直江せんせーの「玄関にせせらぎのあるマンション(びっくり!)」に戻ってきたとき、かかっていた例の不思議なCDプレイヤーからの曲が、変わっていたのです!!!!ちぇーんじ!あまりにしつこく「マーラー5番のアダージェット、これだけかいっ!」と言い続けた甲斐があったです。(笑)
今度の曲は、マスカーニ作曲のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ(田舎騎士って意味だったような。)」の「間奏曲」でございます。
この曲は聴いたことがあるという方、多いのでは?オペラ全体よりも、この間奏曲だけが突出して有名です。えっとね、この「カヴァレリア・ルスティカーナ」は、レオンカヴァッロの「道化師」と共にヴェリズモオペラという範疇に入りますです。なんだろう、神話とか古代の叙事とかに題材を取らず、写実的現代的なテーマを取り上げるジャンル、だったかなあ・・?「ヴェリズモ」の意味は今手元に資料が無いので酷く曖昧ですが、曲名は間違いないっす。確か、ヴェリズモのいちばん有名な作曲家はプッチーニだったような(「ラ・ボエーム」とかね)。
もしCDを探されるのでしたら、オペラ名曲集とか、そういうオムニバス的なものがたくさんあると思うので、チェックしてみてください。吹奏楽で演奏したことあるんですが、とにかくワンフレーズが長いので、息継ぎが出来なくて死にそうになります。演奏するより聴いた方が気持ちいい曲ですね。ドラマで使われたのはオリジナルで、オーケストラバージョンですから、弦楽器に息継ぎは関係なさそうですね。「間奏曲」自体は全部で数分の短い曲ですし、「カヴァレリア〜」全体も1時間強くらいじゃなかったかな。上演されるときは、長さの点からもテーマの共通性からも、前述の「道化師」と同時上演が多いようです。

直江せんせーは、倫子が置いていった船の形のガラスをベッドに持っていきながらも、激痛に襲われてベッドで呻いているのです。直江せんせー・・・・!
ベッドの真上から映された全身は、なんて細くて、なんてバランスの取れたスタイルの良さなんでしょうか!仰向けのそのお顔は、寝た姿勢でも崩れたりはしないのです。骨格がすばらしいのですね!そして、瞑った目を見開くときの感動・・・・・なんて綺麗な瞳なんでしょう。瞳を縁取る瞼の形、大きさ、瞳の色、輝き、まつげの長さ、そして顔の中の配置。完璧です。じっくり堪能させていただいた横顔ともども、この奇跡のお顔を持つ方と同じ時代に生まれてよかったと、またまた感じさせていただいた瞬間でございました。
きっと、仕事中に発作が襲ってきたときには、誤魔化しながら痛みを堪え処置をするのは非常に大変だとは思うのですけれど、謹慎の身では、痛みから気を逸らすことが出来ません。それはとても辛いこと。早く仕事がしたい、けれど毎日を積み重ねることは彼にとって命の分け前を切り崩していくことに他ならないのですよね。

今日、石倉氏への処置について、小橋医師に初めて納得して協力してもらうことが出来たシーン。ここでは、直江せんせーは、今まで自分の真意を知ることなく反発ばかりしてきたこの若い熱血医師に頭を下げ礼を尽くして協力を依頼し、同意を得ることが出来たのですけれど、納得して死ぬための処置、という言葉を聞いたとき、倫子の表情に、何かにハッとしたものが見えたのは・・・たぶん気のせいでしょう。彼女はまだ気付いていないはず。直江せんせーがなぜそこまで、死ぬことがわかっている患者の死に方に拘るのか。
私、今唐突に思ったんですが、原作を読んでいない私にとって、ラストは想像もつかないというのはあるけれど、原作とはだいぶかけ離れているというこのドラマ、直江は倫子への気持ちを大切にするあまり、倫子を遠ざけていて、自分の本当の気持ちとか今の苦しさとか抱えている秘密とか生への執着とか死へのこだわりとか、そういうものを見せないようにしているけれど、それって、どうなんだろう。もしも直江せんせーが、倫子を遠ざけ嫌われようという意図が達成されて倫子に憎まれでもするようになったとしたら。残された者の気持ちを、あの聡明な直江せんせーが想像できないわけがない。(いや、ドラマとしては、結局倫子は直江の秘密を知るのだろうし二人の気持ちは通じるのだろうけれど、ドラマ内の今現在の直江の気持ちとしてです)その場しのぎで逃げているわけはない。ということは、直江せんせーは、倫子をさければ倫子は自分から遠ざかり興味を失うと思っているのでしょうか・・・・?まさか。あの魅力的で出会う女を落とさずにいない、女に不自由したためしのない、女の気持ちなんて手に取るようにわかる直江庸介が、倫子の気持ちの深さを読み違える筈は無いのです。それでも、残される倫子のことを考えても直江が踏み切らないというのは、ドラマの今時点での演出として、どうなんだろう・・・・?展開的には一旦は退けたほうが妥当なんだろうけれど、直江の心理的には、ちょっとね。私はすとんと納得出来ないのでした。

いやはやしかし、直江庸介美しすぎます。謹慎中の黒い私服。ベッド脇に蹲るところを後ろから撮ったカット、肩胛骨の形がわかるその華奢さにやられますね!(笑)
それに、先週からの、泣いている直江先生。まつげの長さにも、そのまっすぐなことにも、めろめろです。
横顔完璧!あんなに綺麗な曲線がこの世に存在するとは!!!もはや、人間ではない、天の生き物ですわね!もしかして、肩胛骨に見えるあの背中の部分は、羽をしまってでもあるのでしょうか!
直江せんせいは、地上に降りた代償として痛みと共にあるという宿命を持つ天使なのでしょうか・・・・!
あーんあたしやっぱり直江バカ!(笑)所詮は綺麗な直江せんせいが見られればもう。
今日は事情があって母が途中からそばにいたのです。私は、どんどん美しく凄惨になってくる直江せんせーを見ても叫ぶことも出来ずにじたばた、もぞもぞしておりました。(笑)あぁ、これは拷問かも!直江先生を見てるけど声は出しちゃいけない刑!(笑)辛いぞこれはー!
お子さまなどいらっしゃる方は、いつもこうして落ち着いているふりをしてご観覧されるのですね。大変だわー。

ところで・・・・今日の疑問。直江せんせーは、レントゲン写真(病院内で撮っていたとは!)を持ったまま石倉氏の病室に行って忘れてきてしまい、追いかけてきた倫子が持ってきてくれるけれど、もしかして、袋が入れ違ってしまったりしたのですか?しつこいようだけど手元にビデオが無いので確認できません。クロゼットのレントゲン写真を探していたのは、撮ったはずの写真が無いから、そして、他人のレントゲン写真が混ざっていたから、なのでしょうか・・・・そして、そのことがもとで、倫子に病気じゃないかと疑われたりすることになるのでしょうか・・・・!

あ、薔薇の話をしてませんでした。
薔薇と呼ばれる筈の女、三樹子。直江先生に気があるんじゃないかと祐太郎パパに疑われたらしい薔薇候補三樹子は、ついに小橋医師との縁談を進められてしまいます。本人に話をされて。直江せんせーの前でもダメ押しされて。直江せんせー、私はあなたを誤解しておりました。三樹子のこと、そんなに好きでも無いしどーでもいいから冷たくしていたのかと思っていたけれど、自分と関わり合いになるとよくないから避けていたのね!直江先生・・・・(涙)なんて優しいんでしょう。自分が悪者になって、お嬢さんが不幸にならないようにしたのですね。
三樹子は、観念した様子で小橋医師と食事をしたり、気持ちをそちらに向けようとしたり。かなりけなげな方向に進んでます。薔薇と呼ばれる筈の女なのに・・・!三樹子、あなたには、ラッキー脳天気自己中倫子の代わりに、たんぽぽと呼ばせてあげたい・・・・(笑)
けなげな三樹子はしかし、やっと薔薇としての役目を思い出したのか、小橋医師とわかれたその足で直江先生が残っている医局にやってきます。そして、直江先生を誘うのです。直江せんせいが座るその前に跪いて・・・・・
行け三樹子!私はこのレポを書くうちに、だんだん三樹子を応援したくなってきてる。行くのだ三樹子!がんばれ三樹子!小橋はそーとー鈍そうなので難しいが、この調子で直江せんせーと関係をキープだ三樹子!
ちょっと思いましたのは、MRのことです。直江せんせい、倫子とは関係拒否。三樹子は冷たくして冷めさせようとしてて。なのに、MRのことは、本人の意思お構いなく引っ張ってっちゃうのです(テレビジョン曰くの弄ぶわけですね)。するってぇと、唯一MRのことはなんとも思っていないのかしら・・・?MRだけは、どーでもいいのかしら・・・・?
三樹子よ、直江せんせーは少なくともMRよりは君のことを大事に考えてくれてる。がんばれ。
まあ最終的にはきっと、倫子を相手にしても、切なく優しく美しいらぶしーんを一度くらいは披露してくれて、私はその感動に、倫子を最早ラッキー脳天気自己中女とは呼ばなくなるのかもしれませんが。でもね、今のところ、倫子のキャラと行動には、何ら共感できるものが無いのです。倫子の立場は、「がんばれ!」というヒロインの立場そのものなのですが。肝心のキャラがねー・・・・直江せんせが、日溜まりのタンポポのように大切に思う対象として、弱いんだよな。

偉そうだなあたし。しかもめちゃくちゃ語ってるし。(笑)
これで、まだ一回も巻き戻し再生をしてないんだからすごいと思っていただけますでしょ?(笑)

また、思いついたら追加したいと思います。今日はこのへんで・・。





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