歌詞から入ろう!

SMAPの新曲が出たとき。皆様は、どんなことを考えながら聴かれるんでしょう?私は、まず歌詞から入ります。そうしようと思うんじゃなくて、そうなっちゃうんですね。で、深く考えます。それも、くせなんですね。なんとなく、やっちゃう。ヤなやつかもしれないな。そんなSMAP曲目解説。

Op.1 君と僕の6ケ月
Op.2 月に背いて
Op.3 夜空ノムコウ



Op.1 君と僕の6ケ月 (98.2.17)

いきなりここから来ました。
名曲ですね。可愛くって、切なくて、カラオケで歌っても車とかで聴かせても、SMAPファン以外にも評判いいです。とっても好き〜。

「僕」が「君」に出会って一目ぼれして、きっかけ作ってつき合い出す。
楽しくって仕方ない初めの頃の深夜のデート。「君」の部屋に泊まる夜まで知らなかった、やがて来る別れ。
引き留められなくて帰っていった「君」。「僕」は新しい恋をしても忘れない。

えっとですね、最初歌を聴きながら歌詞を読んだとき、「『君』が男だったら、これ犯罪だよ〜!」と思った私は、ちょっと変?!あくまで、「君」が男だったら、ですが。
だって、これが昼のファーストフードのバイトかなんかで、彼女がバイトを始めて、お客さんだったかっこいい男の子とつき合い出して、初めて彼の家に泊まった夜に、実は卒業したら故郷に帰るんだ、なんて言われたとしたら、?!知らなかったのが女の子で、男の子は知ってて家に泊めたのだとしたら、かなりヒドいだろうなぁと(笑)思ったわけです。
詞の中にあるように、彼女は、楽しいデートの最中にもため息をついていて、最初から「この恋は6ケ月だけ」だということが、わかっていてもとても辛そう。だから、「君」も「僕」のことをほんとに好きになっちゃってるのだろうから、この歌許せるんです。いいんです。

でもやっぱり、「君」が男だとしたら・・・!絶対やっちゃいかん!



Op.2 月に背いて (98.2.18)

好きなんですこの曲。の歌詞。曲調とかは、好きでも嫌いでもないなぁ。SMAP初の不倫の歌・・・・・そう聞こえませんか?とにかくアダルトな歌なので、歌詞から入るとかなりアダルティなんだけど・・・まぁ行ってみましょう。

答えの出ない問題、答えが出ないけどパス出来ない問題を抱えてしまっている二人は、どこにいるんでしょうね。どこか遠くまで来てしまっているというのは精神的な場所のことなんですよね、電話うんぬんと言っているからには、どちらかの(たぶん彼の)部屋なのかな。
寂しいわ、太陽どころか月にまで背いているなんて。月ってのがそもそもマイナス、陰のイメージなのに、それにすら顔向けできないなんて。

何かに背いた罪だね、っていう歌詞がありますが、これはたぶん、「罰だね」の方が正しいと思います。うんうん。語呂が悪いんですよね、罰っていうほうが。
それから、こんなに二人こんなに遠くなって、というのは、こんなに遠くまで来て、という意味であって、二人の間の距離が離れてしまったのではないのでしょうね。極端なこと言うと、なんか、江戸時代の、身分の違いでどうにもならなくて駆け落ちして心中する男女、みたいなイメージを狙ってるんじゃないだろうか・・・・歌舞伎とか浄瑠璃とか、想像してしまいます(あ、詳しくないんで、突っ込まないで下さい!)現代の話なんで、心中はないでしょうけど、あくまでイメージでね。

SMAPの曲って、曲によっては「これって慎吾っぽい」とか「中居さんそのもの〜」みたいなのもあるけれど、そうじゃないものは、誰をイメージしてます?たぶん誰でも、一押しさんのことを頭に描いて聴くでしょう?あ、違います?私はそうです。この「月に背いて」なんか、灯りを消した部屋の中で膝を抱えてベランダの彼女を見ている拓ちゃん想像しちゃって大変です。本人、病的なものとは懸け離れた、とてつもなく健全な男なんで、木村本人ではもちろんないんですけど、木村がそういう、「どうにもできないところまで来てしまった」悩める男を演じてくれたら、素敵でしょうねぇ!「こっちを向いて」「こっちにおいで」ってのが、木村の声で、聞いてみたい!

Op.3 夜空ノムコウ (98.2.24)

・・・すみません、かなり脱線したかもしれない。


スマスマ版プロモを最初に見たから、最初はそう思わなかったんですけど、「僕ら」が今いるのは、車の中なんでしょうか。公園の側に停めた、車の中にいて。車の中って、外と遮断された空間のようでいてそうでなくて、ちょっと曖昧で中途半端な空間ですよね。外からも見えるし、中からも外がわかるし、でもマドを閉めてしまえば自分たちの声とか聞こえなくなって。乗ってしまえば動けないから、たとえば恋人同士でも、ドライバーはこっち、ナビはこっち、と場所が固定される分、気持ちの方もいつもより動けない感じになりそう。たとえば、部屋の中とか街を歩くときとか、彼は左で彼女は右、みたいなカップルがいたとして、でも車は彼が運転するから彼女は彼の左に座ってて、というと、車の中だけ、いつもと違う側の顔を見ていたりする。
・・・そんな、少しだけ自由を奪われた空間での話じゃないかと思った訳です。
曖昧な空間で、切なさも悲しさも楽しい記憶も、どこか他人事に思えてしまうような、でも確実に(って変だけど)哀しくて、っていう男の子の気持ちを、歌ってるように思うんですねぇ。



ここでWhat's upの木村ソロバージョンについて一言。
だから、木村には、もっとしっとりと歌ってほしかったんだ。やわらかく。ギターなんていう音の角がちゃんと立ってきこえる楽器1本が伴奏なんだからさぁ、それを更に角立てて演奏してんだからさぁ、もっと柔らかく歌ってバランスとってほしいんだよねぇ・・・・木村さんの柔らかな声が聞きたかったなぁ。そういう歌い方も出来る人なのに。もとはね、「SMAPの声」は、森君が色、木村が輪郭を作っていたと思うんです、私は。でも、今は違う。色だって、かなりの部分を木村が出してるでしょ、プラスマイナス両面で。だからね、「SMAPの考える夜空ノムコウ」はもっと違うものであってほしいの、そういうふうに、木村に表現してもらいたかったの。

いいんです、生歌で、生ギターで、耳にストレートに入ってくる、心地よい木村の声で、酔ってしまうんです、すごくいいんですけど。でも、この歌じゃないのよ。

ページトップへ
homeへ