日本語名 東平洲
英語名 Tung Ping Chau
国名 中華人民共和国香港特別行政区
・2011年5月12日 作成
訪れた日 2011年8月13日
 

港とはいえない何の変哲もない街の小さな桟橋から船は出る。朝9時に出た船は、暫くは高層マンションの近くを走るが、狭い湾の出口にさしかかる。両岸は険しい山岳地帯で人の気配はない。やがて湾をダムでせき止めた船湾淡水湖が現れる。飛行機で香港に着陸前に見える不思議なダムである。湾を出ると左手に中国本土。街や港、工場違いも見えてくる。右手には平らな小島が近づく。約100分の快適な船旅も終りである。90香港ドルは安いと思った。

香港の地図を見ると、無数にひしめく島々とは離れてポツンと、そして中国本土のすぐ近くに小島があり、航路の線がある。何故、ここが中国でなく香港なのか不思議であるが、とても気になっていた。そして船はあるが、週末のみである。かつては有人島であったが現在は無人島の東平洲。日曜日の船に乗り遅れたら1週間帰れないとか言われている。

無人島で、これが土曜日の一便であるが、何故か桟橋には人影が・・・。定期船以外に、チャーター船でやってくる人がかなり多い。海は本当に綺麗で、香港では一番綺麗な場所かもしれない。自然が、自然のまま残されているが、ここが香港で、そして交通不便だからこんなに綺麗なのだろう。もし中国だったら対岸から人が押し寄せてゴミだらけになっていたかもしれない。

周囲6qの島をひたすら歩く。かつて人が住んでいた廃墟もあるが、石造りの家は屋根が落ちているぐらいで、遠くから見たら人が住んでいるように見える。島を一周したが、意外と歩く人は少ない。綺麗な砂浜に出たが、泳ぐ人は少なく、中国人らしき女の子の3人組みと、カップルが2組程度いたぐらい。ホステルのような宿泊所もあり、ここで過ごすのも悪くないだろう。船は満員だったが、そのわりに島に人影がない。何処へ行ってしまったのだろうか?

夕方まで船はない。ビールを飲みながら、食事をして、そして文庫本を読んで時間の潰した。優雅であるが退屈でもある。私の携帯は中国・香港両方で使えるが、香港の電波は受け取れないようだ。しかし中国が近いから中国携帯で電話してみる。国番号をつけずに中国に電話できた。

明日は香港から出国の日、万一、船が欠航したり乗り遅れたら大変。往路も満席だったので、早めに桟橋に並んで17時15分の船に乗る。二階の最後部に陣取り、船旅を楽しむ。帰りの船に乗れた事でホッとした。夕焼けの船旅は本当に楽しかった。これでもう少し空いていれば良いのだが・・・。日本人でここに来た人は少ないだろう。


香港最長の長距離船である。港は大賑わい。船乗り場はわかりにくいのでタクシーで向かった。
高層ビルが乱立する都市を出ると両側は険しい山岳地帯。湾をダムでせき止めた船湾淡水湖も右舷に見えた。
湾を抜けると外海に出る。島を見ると綺麗だが、すぐ横に中国の石油タンクが見えて多少興ざめ。
かつて有人島だった名残、廃墟が点在しているが数は少ない。
地質学的にも有名は東平州、日本ではあまり珍しくない光景だが・・・
島を一周して廃墟が現れると港も近い。
時間が有り余ってしまった。食堂でビールを飲みながら時間を潰す。持ってきた文庫本が役に立った。桟橋には警官のボートがひっきりなしに現れて不法入国者をチェックしていた。海岸で佇んでいると怪しまれると思われる。
折り返しの夕方到着の船、この船で来た人は全てこの島に泊まる人達だろう。往路が9:30、15:30発(土曜日のみ)、復路は17:15発のみ。平日は運休。
名前の通り、平らな島である。最後尾に陣取り夕方のクルージングを楽しむ。警官が乗って、身分証明を行うと聞いていたが今日はパスポートチェックは無かった。
夕闇迫る沙田に戻ってきた。夕焼けが印象的であった。帰りはミニバスで沙田駅へ

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