日本語 上海リニア(トランスラピッド)
中国語 上海磁浮示范运营线
国名 中華人民共和国
・2009年10月31日 作成
訪れた日 2007年3月12日
 

ぐんぐん加速し、あっという間に走行速度は400km/hを超える。浮上列車というからにはフワフワという乗り心地を想像しそうだが、ジープがダートを全速力で走るようなガタガタとした酷い揺れに見舞われる。とても快適というには程遠く、本格的な実用化には課題があるなぁと思う。やがて最高速度は431km/h、ドカンと大きな音がしたと思ったら対向列車とすれ違い。やがて減速が始まり、終点に到着。乗車時間約20分・・・・まるで体験ツアーみたいなものだった。

商業用のリニアとしては世界初。上海浦東空港のアクセス列車として誕生した。ドイツの技術で作り上げられた事は知っていたが、中国で運用を始めたところに、ドイツが他国で実験しているのではと穿った見方で見てしまう。日本でも実用化に向けて研究が進んでいるが、果たしてどんな乗り心地になるのだろうか。

リニアの終点は上海の中心地から外れた龙阳路。中心部に行くにはここからタクシーか地下鉄に乗り換えねばならず、空港アクセスとしても中途半端である。強力な磁気が発生するので中心部に住む人が乗り入れを反対したという話も聞く。この国で国民の意見が通るとは思えないが・・・。今後は「虹橋空港」を経由して「杭州」に向けて延長される。工事も進んでいて2009年に上海を訪れた時は延長部分の橋脚もかなり完成していた。

今後のリニアの開発については、中国は自国技術で開発するとの事。ドイツはサンプルだけ中国に取られたと苦情を言っているようだ。ちなみに日本のリニアは技術方式が違うので一概に比較できないが、一般人からみれば同じリニアで日本が一歩遅れたイメージを受ける。いずれにせよ400㎞を超える速度だと車窓はまさに飛ぶように流れ、景色を楽しみにくい。旅情とはかけはなれた世界で、このような乗り物ばかりになって欲しくないと思う。


起点は浦東空港

利用者は少なく閑散としている

運転台はあるがパソコンのモニタを見ているだけ
車内の雰囲気
ゆれが激しく、手ぶれしてしまう
流線型だが意外と鈍角。騒音を気にしていないのだろうか
龙阳路駅に入ってくるリニア

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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