富士宮

・2010年8月1日作成
訪れた日 2009年11月03日
 

2両編成の電車が行き交うローカル線、この駅だけは12両編成くらいは停車できそうなプラットフォームを備えている。団体専用口もあるが、しばらく使われた形跡はない。甲府方面には長大編成が数編成留置できるだけの引込み線跡があった。かつての幹線で、現在凋落した路線ではよく見かける光景であるが、ここは身延線。かつても、これからもローカル線であり続ける地方のローカル線である。

青息吐息のローカル線に不釣合いな施設は、1991年まで大石寺の参拝客で賑わっていた名残である。その頃は、年に数回、日本全国から臨時列車が仕立てられ、ここを目指していた。専用の波動車両もあったようだ。金光臨、天理臨、創臨と参拝用の臨時列車は珍しい車両で編成されている事が多く、宗教とは関係なく鉄道ファンが盛り上がっていた。基本的に誰が何を信仰しても良いと思うが、この巨大インフラを当時の国鉄で(つまり国営で)作った事に若干の疑問を感じる。作ってしまったのならば活用し、鉄道会社側にも利益が残るようにして欲しい。現在、この大口団体利用は無くなってしまったようだが、複線化された身延線(「富士」側)や、巨大な施設だけが残ってしまった。

富士宮の街も寂れてしまったようだが、ここには富士山信仰の総本山、富士山本宮浅間大社がある。訪れた日は、丁度宮参りだったので、街はお祭りの雰囲気で多少の賑わいがあった。大口団体はなくなったが、富士山の麓、静かに山岳信仰の街として生きてゆくのも良いかもしれない。富士市が飛躍的発展をして、身延線も、富士宮市も活性化を取り戻すのが一番望ましいと思われるが・・・。

「富士宮」を明るい話題で全国区にしたのは、「富士宮焼きそば」だろう。訪れた日は体調が悪く、時間も無かったので、他の追随を許さないといわれる美味を味わう事は出来なかったが、駅には立ち食いスタンドもあるし、焼きそばで盛り上がっている事がよくわかる。しかし、「富士宮」行きの高速バスの愛称が「やきそばエクスプレス」というのは・・・。


団体ホームから直接外に出れる構造であった
長いプラットフォームを持て余している
こちらは到着した列車を留置していた側線跡
使われているのは右側のホームだけ
富士山本宮浅間大社
これが富士宮が誇るやきそば


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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