●福井鉄道

・2006年2月18日作成
訪れた日 2005年9月17日
 

ホテルを探して大通りを歩いていると、突然、大型の電車が路面を通過していった。路面電車ならまだしも、郊外を走る普通の電車が2両編成で走っているのである。知識としては判っていたが、やはり違和感があるし、迫力もあった。これが初めて福井鉄道を見た時だった。

子供の頃から雑誌や、写真集で知っていた福井鉄道。路面を走る大型電車も興味はあったが、また車輌も古く、他所ではなかなかお目にかかれない骨董品も多い。乗りたい・・・。しかし、東京から福井は遠すぎる。そう思っているうちに時は過ぎた。普段なら、このまま乗れずに終わってしまう事が多いのだが、今回は訪れる機会があった。

2005年3月、岐阜を走る名鉄の路面電車が廃止された。まだ製造から5年しか経っていないバリアフリー対応の新型車の行方を心配していたが、豊橋鉄道と福井鉄道に決まった。と、なると老朽化した福井鉄道の大型電車は、路面電車に置き換えとなる。時期は2006年4月。これは行かねば!

9月初旬、名古屋で研修があった。その帰り、北陸経由で帰ろうと思った。これなら福井鉄道も訪れる事が出来る。金曜日、名古屋から「しらさぎ」で福井まで、福井で予約したアパホテルを探している時に福井鉄道の車輌と遭遇した。

田原町から武生新まで20.9qの路線だが、途中の市役所前から福井駅前まで400m、支線のように分岐している通称ヒゲ線から構成されている。列車は、スイッチバックでこのヒゲ線に入るので、一見複雑な運転をしているように見える。慣れていない人は驚くに違いない。このヒゲ線を含めて福井市内に路面電車区間があり、分岐点である市役所前では道路のど真ん中を、元地下鉄やら、福井鉄道オリジナルの連接車やら、多種多彩な形式の大型車が行き交い壮観だった。

路面区間では、床面の高い電車に乗るために、梯子のような、高いステップを昇らねばならず、お年寄りだけでなく、女性でも大変だと思う。バリアフリーの時代。低床式の路面電車の導入は乗客には喜ばしい事だと思う。

鉄道区間も、いかにもローカル線然とした古く渋い駅もある。車輌基地のある西武生や、側線を多く持つ武生新には、骨董品のような車輌がゴロゴロしており、保存をするためなのか、古い岐阜の路面電車も休んでいた。福井鉄道で一番印象に残ったのは踏切の警報音。電子音ではなく、音打鐘式で、カンカンと音がしていた。きっと天気によって音が違うのだろう。


福井駅前にやってきたオリジナル車輌
まさに路面電車の停留所
乗降は大変
分岐点があり賑わう市役所前
車は怖くないのだろうか
田原町に到着する電車
ポイントを守るスノウシェルターが雪国の厳しさを物語っている


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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