●白骨温泉

・2006年4月9日作成
訪れた日 2005年12月10日
 

12月のドカ雪、山奥の道路は行き交う車も少なくだんだん不安になってくる。秘湯、白骨温泉は、上高地の入口として有名な沢渡の駐車場の近くにある。国道を行く訳だし、道路もしっかり除雪されている筈と思って松本を出た。しかし、沢渡方面通行止めの標識。県道を迂回して乗鞍まで行き、乗鞍林道で峠を越えてゆくしかない。どうみても大迂回だし、悪路が予想される。不安だが、ここまで来て引き返すのは悔しい。

スキー場のある乗鞍は、まだ多少、車を見る事が出来たが、乗鞍林道はすれ違う車も無く、崖沿いの危険な道をスリップに注意しながら走った。私は助手席だったが、ちょっと怖い。本当にこの先に温泉があるのか? と不安に思う。ようやく白骨温泉の集落に出たが、人影も車の姿も無い。第一印象は廃村・・・。本当に営業しているのか不安になる。案内所を見つけ駆け込む。この季節、日帰り客が温泉に入れる時間は、お昼頃から2時間程度に限定される。いくつかある温泉のうち、「泡の湯」を選択して木造の渋い建物に入った。

いったい築何年なのだろう。歴史を感じる古びた建物の中に檜造りの内湯があった。ここは源泉そのままで、当然かけ流し式だ。白骨温泉は500年の歴史があるが、その歴史を感じられるような内湯だった。寛ぐし癒される。そんな温泉に入ってもついつい仕事の話などをしてしまったりして・・・。外の大露天風呂は混浴になっていて、いきなり若いカップルがいて周りに妙な緊張感が走った。雪の降る本格的露天風呂は気持ちよいが少々ぬるい。

この季節、日帰り入浴の客は数えるほどしかいないが、湯治客もいるようだ。こんな雪深い秘湯で、携帯もパソコンも持たず、ゴロゴロ温泉三昧をしてみたい。着色問題など、色々騒がれた白骨温泉だが、秘湯っぽくて本当に良かった。ただし、道路が開通する季節は、大変な賑わいで、とても秘湯の情緒は無いらしい。


峠を越えて辿りついた
誰もいない・・・
案内所
宿泊場は近代的だが、離れの温泉は木造

(温泉だから写真は非公開)



http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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