1990年2月28日

ジニービーチの先にある南崎は、南に細長く飛び出した岬で、道なんてない。崖をよじ登ってゆくしかない。危険だから本当は行ってはいけないらしい。(その時は知らなかった。これを見ても絶対に行かないで下さい。)

好奇心旺盛な私は、3人の同行者を得て崖をよじ登って南崎を目指す。崖はほぼ垂直なので、下から登っていると現在位置さえつかめない。崖の上から見るジニー・ビーチも美しかった。また、そこから南崎の先端が見えた。本当に細長く飛び出した岬で、両側が海になっている。まさに断崖絶壁!!。

南崎は、大きく2つの断崖があると考えてよい。即ち、手前の断崖と先の断崖。その断崖と断崖は、細く橋をかけたようにつながっている。そのつながっている部分は、結構な長さがあり、そして両側の断崖を繋ぐために、真ん中がくびれ、急勾配になっている。何よりも、幅が50p位!!しかないように見える。その両側は垂直に海に落ちている。標高は150m位だろうか、転んだり滑ったりしたら確実に地縛霊になれる。怖いもの、スリルが好きな私でも、一人だったら絶対に行かなかっただろう。

「下を見たら駄目!!」
思わず下を見たら眩暈がした。両側がストンと海に落ちていて、その海は岩礁だらけで、波が渦を巻いている。生まれてから味わうスリルとしては最高に怖いものだった。

南崎の先端は少し下がった所にあった。スリルは満点だが、景色そのものは、それほどのものではなかった。先っぽに霊岸島が見え、右には南島と周りの岩礁。

それより、私達は皆、水着のままだったので、垂直の断崖を登ったりする時、足とか傷だらけになった。

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