1990年3月2日

南崎は母島で一番綺麗な海岸だとされている。父島のジニー・ビーチみたいな感じだそうだ。行く方法は徒歩しかない。たとえ車で行ったとしても道路は、途中の中之平までしかない。そこからは、踏み固められた道が延びるそうだ。沖村から5.4km、歩いて2時間位との事で、北港に比べれば楽だろう。

パパイヤ、タコの木、この位しか判らないが、ジャングルは南国特有の木々で覆われていた。陰気だったジャングルがパッと開け、明るい別世界が広がった。そこは無人の南崎の海岸。

南崎は、白い砂浜と透明な海が眩しかった。小さな湾になっているので波もほとんど無い。鏡のような海だ。ものすごく期待して来たのだが、意外と狭く、砂浜もあるにはあるが、石もゴロゴロしていてビーチという感じではない。

しかし水中は素晴らしい。目の前の世界が、現実とは思えない。夢をみているのか、それともダイビングのテレビでも見ているみたいだ。今日はこんなにも晴れていて、しかも海が澄んでいる。海の中ってこんなにも明るいのだろうか。そして明るい中で見るサンゴや熱帯魚。小笠原に来るまで、海の中は今まで色のない世界だと思っていた。しかし、サンゴは種類によって、紫、白、赤、青、等々、色々と鮮やかな色をしている。ヒトデもウニも鮮やかな原色。熱帯魚は黄色やら黒のストライブ。海の中は色をばらまいたみたいだ。どこか異次元の世界を空中遊泳している。そんな気持ちで、泳ぎ回った。

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