苫小牧(勇払)

2007年11月11日作成
訪れた日 2007年7月1日
 

日高本線が苫小牧に近づくと、荒涼とした原野の向うに巨大コンビナートが見えてくる。貨物列車の引込み線を眺めつつ突っ走る景色は日本離れしていた。京浜や京葉コンビナートとは異なった、どこか寂しさも感じる場所だった。苫小牧灯台を訪れた際、付近を散策してみたが、快晴の天気の中でも荒涼感は拭えない。京浜コンビナートは工場地帯を外れると民家があるのだが、ここは大原野が広がるだけであった。

コンビナートに聳える煙突は紅白模様を纏っていた。そんなコンビナートの一角にある苫小牧灯台もまた紅白模様。姿かたちも煙突そのもので、少々興ざめ。隣がラブホで、そんな中をカメラを持ってウロウロするのは気が引ける。国道沿いの灯台ではあるが、あまり目立たっていなかった。灯台を拝んだ後は、コンビナートを突っ切り、最大の目的地である勇払原野に向かった。

冒頭の景色を見る為に、日高本線に沿って車を走らせる。雄大な原野の中を走るディーゼルカーを撮りたかったが、区間運転を含めても10往復程度の運転本数では遭遇するのは難しい。海側から内陸を見ると、ひたすら原野が広がるだけ、釧路湿原にでもいるような気がする。複数の河川を持つ湿原地帯なので、時折ガーター橋が見えるので線路がある事が判る。海側には時折、巨大煙突を持つ工場が現れたり、本当に不思議な光景だ。

勇払駅を訪ねて見る。ベニア板で塞がれた2階建ての駅舎はまるで廃墟。そして、引込み線跡を横断してホームに至る。引込み線跡はすでに草に覆われて線路があった事を想像させるのは難しい。交換駅だっと思われるが、交換施設は撤去され、島式ホームだけが残された。駅舎から線路が見えない為、本当に廃線跡のようにしか見えない。かつて、急行「えりも」も停車した駅なのだが・・・・。

最後は鵡川駅を訪れた。かつて富内線を分岐していた大きな駅で、山小屋風の綺麗な駅舎が交通の要所である事を示している。もっともバスターミナル併設であるが・・・。色々な姿を見せてくれる日高本線ではあるが、この鵡川から苫小牧間(30.5q)が一番好きな区間である。


苫小牧灯台
勇払駅
駅からコンビナートを眺める
栄枯盛衰を感じる駅
勇払原野を突っ切るH日高本線
鵡川での列車交換
原野と工場群


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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