●成田スカイアクセス

・2011年8月21日作成
訪れた日 2010年9月9日
 

高砂駅を出ると列車がグングン加速する。切通し区間を行くので、景色は開けないのが残念。それにしても、広い切り通し区間である。 複線の線路であるが、その2〜3倍の広さが確保されている。成田新幹線が走る予定だった名残である。130q/hで突っ走っていたが、さらに加速し印旛沼湖畔を突っ切るとJR線が近づいてくる。単線の併走区間を行く。もしJRと京成が同じ軌間であったら関空のように共同使用の複線になっていた事だろう。JRの快速列車をあっさりぶち抜き、車内のディスプレイに世界各国の言葉で「ありがとう」と表示された。さすがに国際空港へのアクセス列車だ。日暮里から36分。驚異的な速度である。

スカイアクセスが出来るまでの成田空港は遠かった。最短でも、日暮里からスカイアライナーで成田空港第二ターミナルまでが51分。ライバルの成田エクスプレスも猛スピードで飛ばしているが、所要時間は似たようなものだった。しかし、日暮里駅に近い東京都北区に住む私にとっては時間は問題ない(むしろ羽田よりも近い)。スカイライナーに乗ると、カーブの多い区間を高速で走るので、その揺れで乗り物酔いをしてしまうのが問題だった。特に帰国後、疲れた状態で乗るスカイライナーが最悪であった。

成田新幹線が中止になった後も、成田空港へのアクセスについては、色々検討され、結果的には既存の京成線、北総線を活用、8.5qの新線を開通させた。高砂から成田空港までをスカイアクセス線と呼ぶが、京成線の一部のように感じる。わずか8.5qの新線を開通させる事で15分もの所要時間短縮につながったが、開通したの は成田空港が本格的に国際化され、成田空港の地位が下がり始めた2010年である。なぜもっと早く開通させなかったのだろうか。

スカイライナーは直線を走るので乗り心地は良くなった。そして、相変わらず空いているので(京成としては目論見が外れた?)快適である。一方で、特別料金が不要な一般の電車も北総線内を特急として走行し、沿線の利用客の利便性は増した。千葉ニュータウンの入居者が伸びず、大不振だった北総鉄道にとっても恩恵となるのだろうか。かつて、印西牧の原駅を訪問した事があるが、駅前の広大な空間に唖然としたが、発展してゆくのだろうか。

旧スカイライナーと新スカイライナーのチケット入れ
新幹線軌道用の敷地が勿体無い。複々線にしてスカイライナーが160q/hで突っ走ったらあと5分か10分は短縮されたと思うが・・・・。それほどの需要は無いだろうけど
空いている広い土地は道路拡張に使われるようだ
印旛沼の景色が、スカイアクセスの白眉である。防音壁が高く、車窓を見るには邪魔だが、新線の宿命だろう。
成田湯川駅では、JR成田線と交差する。しかしJR側には駅が無くて乗り換えは出来ない。
これは成田空港のホテルから狙った。スカイライナーを期待したが走ってきたのは成田エクスプレスだった
日暮里駅でスカイライナーを見送る。現在は、上下線でホームを分けており、スカイライナー専用ホームもある。かつては現在の上りホームしか無く、乗客で溢れ、スカイライナーを待つ乗客はホームに落ちそうなくらい危険だった。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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