●東成田

・2005年11月5日  作成
 
訪れた日 2005年8月2日
 

仕事で芝山千代田を訪れた時、途中駅の京成電鉄の東成田駅(芝山鉄道の起点駅でもある)を通る事になった。東成田駅は、1978年5月21日に開業したかつての成田空港駅であった。成田空港のアクセスが、1991年にJRと共同使用の新線(成田高速鉄道)に移ってから、京成成田以遠は支線に降格。ターミナルの駅名は東成田と改称された。かつてのターミナルは、空港関係者だけが利用するひっそりした駅になったと聞いていた。

京成成田で、芝山鉄道、芝山千代田行きのローカル線に乗り換える。高速で空港に向かっていた電車は新線を分岐すると速度を落とし、地下に入り2面4線のまるで廃墟のような東成田駅に到着する。現在は1面は閉鎖されて真っ暗・・・。警備員が乗車する以外、人の動きは認められず、かつてのターミナルの施設が残っているだけに不気味な場所だった。

8月2日、新線の成田空港第二ビル駅で下車。夏休みという事もあって海外旅行に向かう人で混雑していた。その荷物検査場のすぐ横に、東成田駅へ向かう通路があった。賑やかな場所に、エアポケットのように存在する長い地下通路。まるで異次元の世界に通じる空間のような印象を受けた。

地下通路は500m。人気は無く、直線の通路は果てしなく長く、中央が凹んでいる事もあって出口は見えない。誰もいない無人の空間。何のために存在するのだろうか。やがて東成田駅に到着。予想されていた事だが、広いコンコースに人気は無く、閉鎖された売店が物悲しい。地上に出るエスカレーターも運転中止されていた。

地上は、空港関係者の車が通る空港の片隅。都心の片隅という雰囲気もあるが、人気が全く無いので(車は通るが)、何処かに迷い込んだ感じだった。かつては賑わったであろう駅舎も、何処か寂しげ・・・。「混雑時は・・・」と書かれた注意書きはあるが、この駅が混雑するような事はもう有り得ないであろう。

さて、1時間に1本ぐらいしか来ない芝山鉄道を地下ホームで待つ。閉鎖されて、照明の消えた反対側ホームに「成田空港」と書かれた駅名標が残っているのが見えた。警備員もいるので犯罪は起こらないだろうが、女性が独りで待っていると怖いだろうなぁ・・・と思った。

ちなみに、警備が厳しいので怪しまれても文句言えない場所です。

賑やかな第二ターミナルからスタート

(警備が厳しいから写真を撮ると怒られそう)

ながーい通路
寂しいコンコース
かつては此処から連絡バスが出ていた
閉鎖されたホーム
成田空港の文字も見える

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)

back