東武野田線

2014年 5月19日作成
訪れた日 2013年1月19日
 

乗車するのは久しぶりであったが、車両はローカル線の顔となってしまった鋼鉄製の電車(8000系)ばかり。かつては、本線を長編成で走っていたが今ではローカル線が主たる活躍場となっている。2両から、せいぜい3両編成で運転される事が多いが、ここ野田線では6両編成なので、全盛期を思い出させてくれる。10年前は、機器類を旧型電車から流用したという電車が主力で、床下から伝わってくる釣り掛け駆動の音は旧型電車のもので、当時でも大手私鉄では走っていないような代物が活躍していた。

そんなボロばかりが活躍している野田線であるが、東京都民から馴染みが薄い。埼玉県の「大宮」から千葉県の「船橋」に向かう路線で、武蔵野線のさらに外側を行く環状線のような路線になっている(1/4ぐらいの輪であるが・・・)。沿線は畑も多い。今回の乗車目的は、大雪の後だったので、まるで雪原みたいな光景が見られるかもしれないと思ったからである。

まず、大宮駅の乗り場がわかりにくい。案内が小さいのだ。そして、電車はソコソコの乗車率であるが、沿線は畑が多く、宅地開発がすすんでいない。駅舎も立派ではあるが古いものが多く、風格があるといえば良いのだが、近代化が遅れていると言える。春日部駅で伊勢崎線(スカイツリーライン)と接続し、進路を千葉に向ける。

野田市駅は野田線の中心駅であるが、かつてここから貨物列車が発着していたが1985年(昭和60年)に廃止されている。東武野田線は貨物輸送を主目的に作られたと聞く。千葉県に入ると畑が増えたような気がする。また単線区間も残っている。途中に「運河」という駅がある。運河とは市街地を流れているという固定観念があったので、こんな田園地帯に一体・・・と思っていたが、利根運河の事だった事を車窓から確認した。10年前は「運河」行きの列車も見た記憶があるが、最近は殆ど消滅したようである。

列車は柏駅でスイッチバックする。列車の運行も柏駅で分断されており、まるで別路線のようであり、路線名称も変えればいいのに・・・と思う。また、子供の頃、まだ未開の地を走る北総開発鉄道の車窓から、東武野田線を見た記憶があり、こんな寂しい所に東武線が走っているのかと思った記憶がある。当時は接続駅も無く、不便だと思っていたが、1991年(平成3年)には接続駅が出来て、車窓から眺める上では開発も進んだようである。

結構な混雑した状態で船橋駅に到着した。駅ビルの中に高架線で乗り入れており、大宮駅よりも立派な雰囲気である。東武野田線を通しての感想は、宅地化は進んだが、それでもローカル線だと思った。車両も中古である。ところが、野田線用の新車が導入され、「アーバンパークライン」という愛称もついた。そのうち馴染むのかもしれないが、アーバンというのはちょっと違うような気がする。


臨時列車の大宮発、スカイツリー行き。
旧塗装の列車であるが、いかにも田舎っぽい色だと思う。
春日部でスカイツリーラインと接続する。西武鉄道でいえば所沢みたいなものか・・・。
車窓は長閑・・・・。これから開発の余地がるという意味もあるが・・・。
単線区間も残っているが、列車交換待ちは殆ど発生しない。
柏で、船橋方面と大宮方面で分断されている。
終点柏は高架駅で、それなりに近代的であった。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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