●日立電鉄

・2005年3月22日作成
訪れた日 2004年8月22日
 

JRとの接続駅「大甕」。ひなびた感じのホームに佇んでいると、鮎川行きの可愛らしい小柄な電車がやって来た。冷房の無い車両は珍しいが、昔の電車はみんなこうだった。この車両・・・かつて東京の地下鉄銀座線を走っていた電車でちょっと懐かしい。倉庫として売るつもりだった銀座線の車両が改造・導入された時は、地下鉄関係者も驚きだったと聞く。あれから7年・・・。ローカル線に溶け込んだ姿は微笑ましくも感じた。

こまめに止まる小さな各駅は、提灯などをぶら下げていて夏祭りを感じさせる。どの駅も、海水浴帰りの人が乗り込んできそう・・・そんな雰囲気を漂わせていた。鉄道で海水浴に行った時代なら、きっとレジャー客で賑わっていたのだろう。

すぐ横をJR常磐線が疾走する終点「鮎川」。いかにもローカル私鉄らしい雰囲気の駅だが、なぜここが終点? と思わせる、何も無い所でもあった。折り返しの電車に乗り込む人々は鉄道ファンが多いが、マニアっぽい人は少なく、家族連れなどが多かった。「大甕」を通り越すと列車は内陸部に向けて進路を変える。途中にはトンネルもあり、ちょっとした山岳区間っぽい雰囲気を感じさせる場所もあった。

ノンビリした雰囲気は良いのだが、線路の状態は良くない。ロングシートに座って、横揺れにさらされていると酔ってきた。もう、これ以上・・・・と思う頃、終点の「常北大田」に到着。車庫には仲間が沢山休んでいて、ちょっとした博物館状態。JR水郡線「常陸大田」駅に隣接しているのだが、JRと比べて、日立電鉄の駅の古めかしい事。

この時、日立電鉄の廃止は決定的だった。天下の日立グループでもあるのに、どうにかからないのだろうか。このページを作っているのが3月22日。廃止まで、あと10日・・・。

JRのホームから見た「大甕駅」ホーム
鮎川駅に並ぶ電車
提灯が夏を感じさせる
常北大田駅
可愛らしい電車
終点に集う仲間たち


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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