●鹿島線

・2008年10月13日作成
訪れた日 2005年8月11日
2007年5月28日
2008年6月28日

特急「あやめ」は高架線を疾走した。見渡す限り広がる水田地帯を上から眺めるのは爽快である。河口近くで広がった一級河川を何本も渡るので長大橋梁が多いのも特徴。その中で白眉は北浦橋梁で1,236m。霞ヶ浦のひとつ、北浦を一跨ぎする鉄橋である。川を渡る橋梁は、河川敷が広く取られ、実際に水の上を行く距離は短いものが多いが、ここは満々と水を蓄えた上を行く。ここを越えると終点鹿島神宮である。東京から約1時間45分。特急電車の旅は快適だった。

2005年、鹿島スタジアムに行こうと思い、ならば特急「あやめ」かなと思って見た時刻表を見て愕然とした。かつて毎時運転のL特急グループの一員でもあった特急「あやめ」は1往復に、しかも夜出発というダイヤになっていた。片や東京駅から出発する高速バスは頻繁運転で、料金も安い。鉄道はバスに白旗をあげてしまった事を知った。しかし年に数回、臨時列車が走る事もあり、冒頭の文章は2008年に秋葉原から乗った臨時「あやめ」91号の乗車記である。

鹿島線沿線の「潮来駅」は水郷地帯の観光スポットの最寄り駅。終点の「鹿島神宮駅」は有名な名社として名高い鹿島神宮の最寄り駅。さらに、臨時駅ではあるが、「鹿島サッカースタジアム駅」は人気サッカーチームの鹿島アントラーズの本拠地である。しかし、鉄道利用客は皆無に近く、ローカル輸送を細々と続けているに過ぎない。終点、「鹿島神宮駅」の立派なホームと広い待合室に客の姿は殆ど無く、駅前広場も閑散としていた。

鹿島線は総武線の支線である。総武線は成田空港への輸送などで大忙しである。支線区はどうでも良いのかもしれない。しかし1970年生まれの新しい路線であるし、線路規格も高い。沿線にも観光地が多い。臨時列車以外にも、活性化する手段はまだ残されている気がするのだが・・・。

旧車両時代のあやめ号
水田地帯にポツントある十二橋(観光地の十二橋まで車で10分というが、タクシーもバスも民家すらない)
水上を飛ぶように走る
終点鹿島神宮
昔は賑わったのだろうか・・・人影の無い鹿島神宮駅
鹿島サッカースタジアム駅で
夕方の北浦橋梁から


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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