●鹿島臨海鉄道

・2008年11月03日作成
訪れた日 2008年6月28日
 

見渡す限りの水田、その中を切り裂く高規格の高架線。単行のディーゼルカーは空を飛ぶように走った。高規格線路と単行ディーゼルカーという組み合わせは比較的新しいローカル線ではよく見かける光景である。景色の中に馴染んで走るローカル線も良いが、見晴らしの良いところから眺める景色も良い。霞ヶ浦を眺めるところなど、遠方の景色まで俯瞰できて、今は無き鹿島鉄道とは異なる魅力があった。全線にわたり、殆ど立体交差されているが、地平を走る区間もある。鹿島スタジアム付近はリゾート風の家が立ち並ぶ中を走り、思ったより変化があって楽しかった。

今回乗車した鹿島臨海鉄道大洗鹿島線は1985年(昭和60年)開業。こちらは旅客線であるが。鹿島臨海鉄道の生い立ちは鹿島臨海工業地帯の貨物輸送の為の鉄道である。1970年(昭和40年)開業した臨港線は純然たる貨物線であるが、成田空港への燃料輸送を行う際、地元への見返りとして旅客列車を走らせていた時期もあった。ちなみに、利用客が0人の日もあったという事で、超閑散路線として知られていた。

大洗洗鹿島線の利用客は減少傾向にあり、本家の貨物線の売上げでなんとか賄っているようだ。デラックス車両も在籍しているが、優等列車の廃止とともに出番を失っており、現在は開業時からの車両、1形式だけで頑張っている。この普通車両も、転換クロスシートを装備し、当時としては画期的な車両であった。最近の軽快気動車ではなく、鉄道らしい頑丈そうな作りなのが好ましかった。利用客離れが噂されていたが、意外と乗車率も高く、最後の大洗−水戸間は立ち客も多く悲壮感はあまり感じられなかった。

臨海鉄道というからには海の近くを走る。車窓には、海を感じる雰囲気はある。灯台だって見える。大洗マリンタワーも見える。しかし、肝心な海は、街ごしに大洗港が垣間見える程度である。

鹿島神宮駅からスタート
何故か「かいじ」号が・・・
かつて、日本最大文字数を誇った駅だったが、今はただの長い駅名・・・
地平区間では、普通のローカル線と似た雰囲気
水田を貫く高架線、架線柱を建てるスペースもある
大洗マリンタワー
車両基地は大洗にある


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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