●さよなら桜木町

・2004年02月15日  作成
訪れた日 2004年01月30日
 

「桜木町!桜木町!」終電も終わった深夜の桜木町駅付近ではシャッターを降ろす作業に合わせて、駅名を連呼する大合唱が起こっていた。ちょっと怖かった私は遠巻きにその光景を眺めていた。

「横浜」−「元町・中華街」間のMM21線完成と引き換えに廃止された東横線、「横浜」−「桜木町」間。その最終日、1月30日は大騒ぎが予想される。東急「桜木町」駅は何度か利用した事はあるが、それほど思い入れが強いわけではなかった。それでも、自転車で行ける範囲での劇的なドラマをこの目で見ようと会社から帰宅後、自転車で「桜木町」を目指した。

券売機で切符を買おうとする列は歩道にまで溢れ、普段は静かな駅は喧騒の中だった。一般の利用者も、煽られるかのように駅名を携帯電話を使って撮っている。一昔前なら、カメラを持っているのは「もの好き」ばかりだったが、こうなると一般客と「もの好き」の区別が出来ない。とりあえず、駅に居場所が無さそうだったので、「桜木町」発、「渋谷」行き最終(終電まではまだ数本あったが)に乗った。

途中の「高島町」も人で溢れ、「横浜駅」も賑わっていたが「桜木町」程では無かった。ここで降りて「桜木町」行き最終を待つ事にした。この駅も明日から地下駅になってしまう。上り最終列車が出発する際、車内から拍手が聞こえてきた。碓氷峠の最後にも立ち会った事があるが、その時を彷彿させる光景である。

最後の「桜木町」行きは、午前1時すぎに「横浜」を出発した、特に儀式があるわけでもなく普通に出発。「高島町」を出ると、「この電車をもちまして・・・」と放送が入る。最後くらい、速度を落として走ってもよさそうなのに、いつも通り走り、そして「桜木町」着。電車はすぐに回送列車となる。大勢のギャラリーに見送られて出発した回送列車の方向幕は「桜木町」に戻され、洒落た演出も行われた。

回送列車を見送ったホームに「撮影お疲れ様です・・・」と、随分と「もの好き」たちに優しい放送が入る。駅の出口では駅員が総出で並んで乗客たちと握手を行っていた。微笑ましい光景である。ただ、まるで大イベントのような光景に寂しさがこみ上げてこない。多くの人がシャッターが閉まる瞬間を見届けようと駅前に集まる。「桜木町!」の大コールの中、シャッターが閉まったが、さすがの私も少しひいてしまった。

自転車での帰り道、「高島町」に立ち寄った。この駅も今日でおしまいだが、ギャラリーも殆どいない中、駅施設の撤収作業が続いていた。「高島町」と書かれた駅名看板が外された瞬間、駅が無くなったんだなぁ・・・と寂しくなった。それも束の間、明日、ちゃんと仕事に行けるか、起きられるかという心配の方が強くなってきた。

この日のドキュメントは動画にも公開してゆきます

ありし日の桜木町駅
(04/01/18)
切符を求める長蛇の列
駅職員による握手
深夜2時近くにこの騒ぎ
高島町駅の看板が・・・

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)

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