●秩父の氷柱

・2020年8月23日  作成
訪れた日 2019年1月26日

「もう、今日はもうやめる! 帰るよ。急がないと!」道の駅の売店のおばさんが、携帯電話越しに慌てて電話していた。天気は良いが、山には怪しい雲が・・・。
「今日はこれから荒れるよ。ほら、山に雪雲がかかってる。あんたたちも、すぐに帰った方がいいよ」

今日、目指すのは秩父の氷柱。この季節にしか見れないものだ。秩父には3大氷柱があるが、電車で行ける芦ヶ久保を除いて、公共交通機関では訪れるのは難しい。そこでレンタカーとなったが、ノーマルタイヤである。案内にはスタットレスで来るように書かれているが、行けるところまで行くと覚悟を決めて出発したが、秩父の山に入る直前、怪しい雲が出てきた。

最初に訪れたのは三十槌の氷柱、気がついた道の駅に全て寄って来たから、すでに午後になっていた。幸いにもまだ雪は降っていない。ノーマルタイヤでもたどり着く事が出来て、キャンプ場の駐車場から歩いて川原に出る。まず目に入るのは天然の氷柱で、岩から染み出た水が凍って氷柱となっている。今年の冬は例年になく冷えた。氷柱のスケールも大きいと思ってやってきた。その期待通りで満足だった。

奥には人口の氷柱があるが、これも、これで凄いのであるが、人口と思うと少し興ざめる。その滝の上にレストハウスがあり、焚き火を囲んで観光客が次々やってくる。付き合い始めたような、若いカップルの会話が面白くて、ずっと聞き耳をたてていた。

ライトアップが美しいのであるが、ここで日暮れを迎えてしまうと、さらに山奥の氷柱に行けなくなる。しかも、雪が降る前に行きたい。次は尾ノ内渓谷である。ここは、冬タイヤが必要と言われているが、何処まで行けるやら・・・。

途中の「道の駅・両神温泉薬師の湯」で温泉に入っているうちに雪が降ってきた。これからさらに山奥に行くのであるが、日が暮れてきた冬の山道を走るのは怖い。人煙稀なる山道を行くが、国道から山道に分岐する所で係員によるタイヤチェックが入った。ここまでか・・・。

ノーマルタイヤで来た人を追い返すような非情な事は無かった。ワゴン車で氷結した山道を運んでくれた。到着した尾ノ内渓谷の入り口で、竹ランタンの提灯を受け取って、山道を歩き、ライトアップされた渓谷に出る。ここは全面的に人口の氷柱であるが、迫力は最高であった。吊橋が良いアクセントになっている。

売店まで戻り、薪ストーブを囲んで甘酒を頂いたり、ポトフを食べて体を温める。若い人が多く、地元の若者が総出でこのイベントをバックアップしているのだろうか。

奥秩父は色々魅力的なのであるが、公共交通機関で旅を楽しむ私には敷居が高い。車を手放した今となっては、ここを訪れるのは大変である。

小鹿野は魅力的な観光地が多い。
「道の駅ちちぶ」で、行く手の峠に雪雲がかかってるのを確認。
「道の駅あらかわ」 で秩父鉄道を撮影。
三十槌の氷柱

左上が自然の氷柱
上が人口の氷柱

最寄の「道の駅大滝温泉」
「道の駅大滝温泉」に隣接している「大滝温泉遊湯館」。こちらに入りたかったが、スケジュール上諦めた。
竹のランタンを持って渓谷に向かう。

ライトアップされた吊橋がメイン。
尾ノ内渓谷の売店。
薪ストーブを囲んで、温まる雰囲気が良かった。

ここから東京まで運転すると思うと、少し気が重くなる。


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