●新三郷駅
・2002年2月3日 作成
・2002年7月21日 構成変更 |
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99年3月まで新三郷駅は上りと下りのホームが操車場を挟んで300m離れて設置されていた。これは東洋一といわれた武蔵野操車場を挟んで駅が設置された為である。コンピュータ制御、リニアモーターによる自動貨車組み換えといった近代的な武蔵野操車場だったが、1984年2月に国鉄がヤード式の貨物輸送の廃止を決定したため役割を失い、1986年11月に完全に廃止されてしまった。武蔵野線の開業が1973年ということを考えると実質10年しか稼動しなかったのである。
私は武蔵野操車場に貨車がいるのを見た事が無い。小学生の時に武蔵野線に乗ったときに見たかもしれないが記憶にはない。知っているのは、三郷駅を府中本町方面に向かうと、上下線が離れて行き、84ヘクタール(840000m2=東京ドーム18個分)という広大な空地が現れる。線路は外され更地になっているが、ただの空地ではない。かつてヤード全体を照らしたであろう巨大な照明塔が聳えている。建物も一部残っている。バンフ(仕分け用の人工的な丘)の名残や、人工的な盛り土のトンネルもあった。夜、ここを通ると不気味で仕方なかった。
新三郷駅はこの武蔵野操車場を挟む形で設置されたため、上下線が300mも離れてしまい、それぞれに改札口とロータリーがあるという変な形になっていた。さすがに、それでは不便とういう事で西側(府中本町方面)の線路を東側に移動させる工事が行われていた。その完成前にわざわざ訪れてみたが、あらためて東京近郊の巨大な空地に唖然とする。松戸方面からやってきて、西口で下車。東口まで巨大な跨線橋を渡り松戸方面に戻った。ホームで遥か彼方を走る反対方向の電車が見えるが、まるで別の駅のようだ。遮るものが無いので8両ものサイドビューが一望できるのも不思議な光景だった。
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府中本町行きを見送る |
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遥か彼方に新松戸方面行きの列車が見える |
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写真ではわかり辛いが、上下の列車がすれ違っている |
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上下線を繋ぐ跨線橋 |

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