越中島支線

・2016年2月14日  作成
  
訪れた日 2014年6月14日
2014年8月9日       
2014年10月11日

北王子支線なきあと、都内に残る唯一の非電化単線。現在でも現役の貨物線である。2004年に訪れた時は、小名木川貨物駅の跡地は広大な更地だったが、現在はショッピングセンター「アリオ北砂」として再開発された。線路は越中島まで伸びるが、越中島貨物駅から豊洲や晴海に網の目のように張り巡らされた港湾の貨物線の姿は既に無い。一見廃線跡のように見える越中島支線であるが、貨物列車は1日に3本ほど運転されている。

貨物列車に見える列車は、越中島付近にある、JR東日本のレールセンターから発送される新品の軌条を輸送する、工臨と呼ばれる工事用列車である。時刻表上では1往復であるが、新小岩駅から3往復運転されている。ただし、日曜日は運休となる。最初に撮影した時は平日にも関わらず、運休されていて空振りに終わった。

新小岩駅から複々線の総武線に併走してきた貨物線は、亀戸駅手前で、旅客線を立体交差で跨ぎ、海に向かう運河と併走しながら東京湾方面に向かう。下町の住宅密集地を高架線で行くが、橋脚がレンガ造りだったり、歴史ある路線だという事が判る。単線非電化ではあるが、複線用の用地が用意されている事から、かつての賑わいを連想する事が出来る。しかし、マンションや古い一戸建てが密集する中を行く荒れた線路は異様であった。

小名木川貨物駅は再開発されたが、公園内にモニュメントがあったり、詰所が残っており、信号場として活用されており、かつての名残は残されている。ここから埋立地、倉庫が目立つ港湾の物流地区に入ってくるが、再開発で建設されたマンションも目立ち、人工的で少し乾いた景色の中を進む。終点のレールセンターは東京メトロの車庫と、JRバスの車庫に阻まれて近づけない。ただし、京葉線に乗っていると大きな運河越しに全容を見る事は可能である。

レールセンターが別の地域に移転しない限り、工臨列車は走り続けるだろう。この貨物線の旅客化の案が語られる事も多いが、交通量の多い道路との間に踏切もあり、容易ではないだろう。しかし、夢のある話で期待してしまう。

新小岩駅を出発した列車は総武線に沿って走る。亀戸付近の立体交差は、アトレ亀戸の屋上から見る事が出来る。
亀戸駅の前にある歩道橋から列車を撮影。この日は同業者もいて、談笑しながら列車を待った。

下町の中を高架線で行くが、住宅密集地の中で、防音壁も無い、非電化単線の路線は違和感たっぷり。
小名木川貨物駅は2000年まで使われていた。その後、巨大なショッピングモールに生まれ変わったが、公園内に名残が残っている。

また構内は信号場のような使われ方をされており、列車は必ずここで停止。ここから先は構内入換えとして運行される。

右上の写真はバック運転だったが、何故かヘッドライトを一瞬点灯させてくれた。しかし、油断して撮影しなかった・・・。
運河をいくつも越えてゆくが、昔の貨物線はこのような光景が、いたる所で見る事が出来たのだろう。小名木川から先は構内入換え扱いなので、係員が添乗する。

踏切の手前で、係員が機関車から出てくる光景を見て、北王子支線を思い出した。

終点の越中島では京葉線がすぐ横を走る。ただし、線路は繋がっていない。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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