●両国駅

・2002年12月1日  作成
・2006年11月26日  写真変更
訪れた日 2002年11月16日
2002年11月24日

両国駅は島式1面、総武線の各駅停車が止まるだけの駅と思われている。しかし、この駅に立つと隣に櫛形の風情のあるターミナルが眠っているのを見る事が出来る。

かつての長中距離列車のターミナルは。東北本線が「上野駅」、東海道本線が「東京駅」、中央本線が「新宿駅」、そして総武本線が「両国駅」であった。1972年に東京地下駅が完成すると、近郊列車と新設された特急列車は「東京地下駅」発着となり、「両国駅」は寂れた。1982年に急行列車がすべて特急に格上げされると、「両国駅」に残った列車はわずかに特急が1本だけだった。社会人1年目、両国で研修を受けていた私は夕方、この頃すでに廃線跡のような雰囲気の巨大ホームにポツンと待機している特急「あやめ」を見て、なぜ両国から出発するのか不思議に思っていた。ターミナルビルもお化け屋敷のようになっていた。1991年、その「あやめ」1往復も東京地下駅に移り、「両国駅」列車ホームは実質上廃止された。

取り壊されると思っていたターミナルビルはその後、ビヤホールになり。列車ホームも一部は取り壊されたが、保線車両の基地として残っていた。形は残っていたがホームの撤去は時間の問題だと思っていた。そんな2002年11月、急行列車のリバイバル運転として10年ぶりに両国駅列車ホームが開放された(2001年3月にも、臨時列車があったらしいが)。

20年ぶりに房総急行が復活という事で鉄道愛好者はフィーバーしたが、私は車両や列車より列車ホームに入れる事に興奮した。11月16日夕方、薄暗いホームにて。リバイバル急行「内房」を迎えた。20〜30年も時代が遡ったような雰囲気のホーム。木造のホーム事務室。全てがレトロで、古き良き時代の鉄道を彷彿させた。

ターミナル駅らし風格
普段は閉鎖されている通路
電車ホームから
列車ホーム
出発間際
国技館と
渋いホームに似合う急行色

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)

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