●和歌山線・紀勢本線支線

・2016年10月29日作成
訪れた日 2016年5月3日
 

南海電鉄の長編成の電車が頻繁に行き交う和歌山市駅。その隅にJR紀勢本線支線の2両編成の電車が、肩身が狭い様子でやって来る。実際に、この駅は南海電鉄の管理駅で、JRは南海に管理を委託している。逆ならよく見る光景だが・・・。

和歌山駅に向かう南海加太線の和歌山市駅到着時刻と、JR紀勢本線の出発時刻は同時。加太線沿線の友ヶ島からの帰りが、予定よりも遅れた事が原因である。ネットの乗換え案内でも、乗換え可能とはなっていなかったが、僅かな期待をこめて、ダッシュ。「急いで! 切符は後でいいから」と駅員。なにとか出発間際の電車に乗車出来た。これに乗れなかったら、日中に和歌山線に乗る事が出来ない所だった。

かつては紀勢本線支線は和歌山線の一部のように運用されていた事もあるが、現在は運用が分離され、車両のみが共通運用となっている。僅か3.3㎞で和歌山駅に到着。ここで路線距離87.5㎞の和歌山線に乗換える。それなりの規模を持った路線であるが、結んでいるのは、和歌山県と奈良県。首都圏に住む者にとってはあまりに地味だ。しかも、車両は旧国鉄の通勤電車103系の改造車。あまり期待できない・・・。

16時20分。紀ノ川沿いの平野を電車は淡々と進む。景色は単調だが、列車交換が案外多い事に気がついた。そして、すれ違う105系にも色々なバリエーションがある事も発見した。元々改造車両だから、改造の時期によっても異なるのだろう。乗車している列車が、対向列車を待つ事が多く、ホームに降りて写真を撮る事も出来た。

平坦な車窓が続いていたが、紀ノ川の上流に近づいてくると、やがて小さな山が迫ってきた。到着した橋本駅は、南海高野線の主要駅であるが、高野山への入り口でもある。北宇智駅は2007年3月まではスイッチバック駅だった。平坦区間ばかりだと思っていたが、様相が変わってきた。吉野口駅では、近鉄吉野線とも離合した。こちらも山麓らしい雰囲気の駅だった。行き交う南海電鉄や近鉄の長編成の列車に対して、こちらは2両編成。落ちぶれた感じの和歌山線であるが、かつては東京駅から直通急行列車も走った時代もあった。

すっかり暗くなってきた。高田駅より先は、桜井線や大和路線も乗り入れてくる関西の通勤圏内となる。和歌山駅を出て 2時間40分。ようやく終点の王寺駅に到着した。退屈すると思っていたが、意外と楽しかった。しかし、もう一度乗るかといえば、もう充分という気もする。


南海和歌山市駅に乗りいてくるJR紀勢本線支線。かつては和歌山線であったが、現在は紀勢本線に移籍している。

いっその事、南海電鉄に移籍した方が活性化するのではないかと思う。
乗車したのは和歌山線用の塗装の105系。この塗装の電車も減った。

田井ノ瀬ですれちがった105系は青色に塗り替えられた105系であった。

船戸駅の先で紀ノ川を渡る。



岩出駅で、万葉の四季彩号とすれ違う。

橋本駅で南海本線に出会う。大阪に直通する路線だけあって、大勢の乗客で賑わっていた。
五条駅では暫く停車したので、駅付近を散歩する余裕があった。
吉野口駅では近鉄と出会う。こちらも大阪に直通するので長編製の電車がやってきた。
この駅は貨物駅でもあったので、広い構内が残っている。




御所駅で117系と出会う。この車両で和歌山線を乗り通す事ができれば、快適だったのに・・・・。
終点王寺駅到着。
最後はローカル線ぽくなかった。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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