●MARIXLINE(沖縄航路)

・2017年7月02日作成
訪れた日 2016年1月15〜16日
 

沖縄本島から1000qの大東島まで船で行こうと決めた時、どうせなら東京から飛行機を使わずに行こうと思った。そこで鹿児島まで新幹線。鹿児島から那覇までフェリーに乗る事にした。寝台を予約しようと思ったが、この季節は空いているとの事なので、雑魚寝の2等席に切り替えた。鹿児島港を18時出航、那覇には19時入港。24時間以上の船旅は魅力的である。しかし、天気予報は不吉な情報が・・・。

鹿児島駅から連絡バスで港に向かう。乗客は数名・・・。乗客の大半は乗用車利用なのだろうか。フェリー乗り場も閑散としていた。船にも売店はあるだろうが、ターミナルで酒を買い込む。揚げたてのさつま揚げをサービスで頂いた。さすが鹿児島らしい。夕日の中を出航、最初の寄航地は鹿児島県奄美大島。翌朝未明到着予定である。

長距離フェリーなので大浴場もあり、それなりに快適だが、乗客は少ないながらも、ジャージ姿の高校生で賑やかであった。9時半の消灯以降も船室やサロンに集まっていた。ロビーで携帯の充電をしていたら、そこで酒盛りをしてた壮年の男性におつまみを頂戴した。高校生から見れば、酒盛りをしている姿はどう映るのだろうか。夜中に甲板に出てみたが、まるで花火のように煙突から火の粉が舞っていた。この船大丈夫だろうか・・・。

定刻5時より5分遅れて奄美大島着。高校生がかなり下船した。次は徳之島である。奄美大島から日が登った。今日は雨の予定であるが、見事な朝焼けであった。徳之島は9時10分入港予定が30分遅れ。入港風景を見てたら、老人に話しかけられる。「この島が発展したのは徳田先生のお陰だ。ほら、あそこの建物も、みんな徳田先生のお陰だ。この船の運航に経費がかかっているが、これも徳田先生のお陰で運行できているんだ。何、お前、徳田先生を知らない!?」
ここで残った高校生が全て降りてしまい、二等船室は数名になってしまった。いくら閑散期とはいえ、乗客は回送状態である。海も荒れているので、船室でスマホを見ながら昼寝を続ける。離島航路でもネットに繋げるのは現代の船らしい。

12時20分、50分遅れで、沖永良部島に到着。和泊港から伊延港に変更されたのは海が荒れているからだろう。レストランも入港中しか営業されないので、食料調達もなかなか慌しい。次は与論島である。ここも与論港から茶花港に変更された。110分遅れの15時30分到着。120分遅れの16時10分出航。こんなに南下してきたが、ここまでが鹿児島県である。この2島から沖縄に向かう乗客も少なくなく、沖永良部島も与論島も沖縄圏のようだ。

明るいうちに沖縄着を期待してが、もう無理である。それでも薄暮の海に沖縄本島が浮かび上がった、伊江島を右舷にながめつつ、左から沖縄本島、本部港に18時40分到着。とうとう飛行機なして東京から沖縄県にやってきた。

荷役に時間がかかり、すっかり夜になった19時35分、出航。ここからは沖縄本島の夜景を見ながらの旅である。雨もあがったので、甲板に出て缶ビールで祝杯をあげながら残りの旅を楽しんだ。 トラック ドライバーの方と会話したが、ドライバーは専用の部屋があるとか。どうりで、客室の閑散ぶりの割には、コモンスペースに人がいるわけだ。

那覇までの航海中、制服姿のアテンダントも作業着に着替えて、清掃作業を開始した。明日の早朝の折り返しまで自時間がない。 この船は若い乗員が多く、女性アテンダントは外国人に英語で案内していた。豪華客船ではないが、なかなかの満足できる旅だった。那覇空港の飛行機を眺めつつ、川を遡上するような感じで、街灯りが眩しい那覇港に21時25分到着。街の中央に港があるのは非常に便利である。そのまま徒歩で市内のビジネスホテルに向かった。


マリックスラインは鹿児島から奄美群島・沖縄へのフェリーで、730q、25時間の航路を、ほぼ2日に1回のペースで運行され、2隻の船が就航している。今回乗船したのは「クイーンコーラルプラス」。

鹿児島湾では、桜島や指宿の夜景を眺める事が出来る。船内は、高校生で大賑わい。まるで修学旅行のようだった。

この航路にはマルエーフェリーも就航している。
空いていて、隣がいなかったので、良かったが、混んでいたらとても24時間以上もこの船室で過ごす事は辛い・・・。

奄美大島から朝日が昇る。曽津高埼灯台は海から見ると凄い場所にある事がわかる。一度訪れてみたい場所である。
徳之島を出航する(左)。ここから沖永良部島、与論島と離島に寄りながら、夕方になり、右手に独特の形状をした島が見えてきた。沖縄戦で、砲弾で山の形が変わったとされている伊江島である。沖縄本島も近い・・・。
本部港から沖縄本島に沿って南下する。雨も上がり、海も穏やかになった。荒れた航路ではあったが、基本的に寝ていたので、船酔いする事もなく快適な旅だった。

大都市の夜景に出迎えられていよいよ那覇到着。歩いてホテルに向かった。


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