●特急いなほ&象潟

作成日:2012年2月25日
訪れた日 2011年7月17日
 

「いなほ14号のA席ってありませんよね」といいながら夕方の羽後本庄駅の窓口に立つ。東日本復興支援という事で、JR東日本が発売した1万円乗り放題の「JR東日本パス」の適用日。JR東日本管内は新幹線は乗車も困難なぐらい混雑していた。当日の指定券、ましてや海側の座席がとれる筈がない・・・。しかし、呆気なく手配できた。ちなみに、往路も、昨日の夕方、「駄目もと」で窓口に行ったら「いなほ1号」の指定券が取れた。そして帰りの事も考えずに秋田県まで出てきてしまった。嬉しいけれど、羽越本線、大丈夫?

特急「いなほ」は、羽越本線の特急であるが、ダイヤ改正の度に走行距離が短縮されてしまった。「上野」から「秋田」を経由して「青森」を結んでいた時代は遠い昔であるが、上越新幹線を受けて「新潟」と「青森」を日本海がを走破する特急としての印象が強かった。新幹線乗り継ぎで、在来線の特急料金が半額になる特典を活かして、遠回りである日本海側を選択して「青森」に行った事が何度かある。今、「新潟」から「青森」まで走破する特急はない。「いなほ」は「秋田・酒田」行きである。

時間があったので、「象潟」まで普通電車で移動して、九十九島を見学して「いなほ14号」に乗り込む。流石に帰路につく観光客で賑わっていたが、大混雑という程ではない。この時間帯の海側のA席を確保したのは、日本海に沈む夕日を見たいから・・・。

「夕日が綺麗ね、ああもう沈む」車内の人々が海に沈む夕日を見て盛り上がる。車内販売のアテンダントを呼び止めていた人も、日没の瞬間を見る為に「ちょっと待って」と買い物を中断する。アテンダントも慣れたもので、「いいですよ、この列車からは綺麗な夕日が見れますから」と応える。見知らぬ人々であるが、車内が一瞬ひとつになった気がした。季節によって日没を迎える場所は異なるが、7月のこの時期は丁度「佐渡島」の北端と海の交点が日没の場所であった。

海に沈む夕日は綺麗だが寂しすぎる。素面で眺めるのはちょっと辛い。ビールを飲みながら車窓を楽しみたかった、車内販売がなかなかまわってこない。そして期待してたアルコールは売り切れ・・・・。まぁ仕方ない。それにしても隣の席は終点まで乗客が現れなかった。羽越本線、本当に大丈夫だろうか?


往路のいなほ1号から見た日本海。海岸には海水浴を楽しむ人が見られた。岩場が多く、砂浜は場所が限定されるようだ。
羽後本庄で見た秋田行き、現在、秋田まで足を伸ばすのは3往復に過ぎない。
時間が余ったので象潟で観光してから「いなほ」に乗る事にした。
象潟は海に小島が浮かぶ松島のような風景だったそうだ。地震で土地が隆起して、平地が水田になって今のような景色になった。道の駅に展望台がある。奥は鳥海山
乗車目標。「あけぼの」はいずれ消えるだろう。「いなほ」もいつまで走る事ができるのだろうか。
折角の絶景であるが窓が汚い。JRもこういう所をちゃんとして欲しい。
いなほ9号とすれ違う。夏なら9号でも海に沈む夕日が楽しめる。
奥が佐渡島。絶妙な所に日が沈んでいった。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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