弘南鉄道(大鰐線)

2015年1月4日作成
訪れた日 2013年8月18日
          

クーラーも無い電車は久しぶりだった。無人の車内に扇風機が回る音が響いていた。古い電車は林檎畑の中をローリングしながら走った。木製の架線柱など、懐かしい雰囲気だったが、逆に近代化を諦めて、取り残されているとも取れる。弘南鉄道大鰐線、2017年3月末での廃止方針が打ち出され、その後に撤回された。

弘南鉄道はこの大鰐線の他に弘南線があり、どちからというと弘南線の方がメインとなっている。大鰐線は弘前電気鉄道だったが、1970年(昭和45年)経営難で弘南鉄道に吸収された形である。大鰐線が経営難になるのは今日、昨日の事ではない。奥羽本線と併走しているので、少ない客を取り合っているように見える。

この日は大鰐駅から乗車して、中央弘前駅を目指した。中央弘前駅周辺は繁華街であるし、駅も小さいながらもターミナルの様相を呈していた。もしも、弘前駅まで延伸して、奥羽本線と弘南線と接続していれば、この苦境も少し違ったものになったのかもしれない。

大鰐線を代表する景色として、、奥羽本線をオーバーパスする高架橋がある。防音壁の無いコンクリート橋は撮影するには適している。かつては弱々しい柱が特徴であったが、補強工事は行われて様相が変わった。盛り土ではない高架橋が水田の中に広がる光景は、開通当時は近代的で斬新だったのではないだろうか。

苦境が伝えられる大鰐線であるが、個人としては少しでも応援したい。ただし、一部の職員があまりに無愛想だったので、少しがっかりした。また、車両にクーラーが無いのは仕方ないとはいえ、夏は暑い青森県では辛い・・・。素人としては廃止された十和田観光鉄道を走っていた冷房付の車両が譲渡されれば良かったのに・・・と思った。大鰐温泉で、汗を流す事ができたのが幸いであった。


大鰐駅は駅舎はJRとは別だが、中に入ると一緒。JRのホームを通って大鰐線のホームに出る。
1964年(昭和39年)製の車両に乗車した。東急時代の面影を残しているのが嬉しかった。
弘南鉄道の駅舎は、共通のデザインで作られているようだ。
東急の旧6000系は、現在では運用には就いていない。東横線で乗車した事を思いだした。
中央弘前駅、待合室もありターミナルっぽい。
かつて地下鉄を走っていた電車だが地方の顔となった。しかしクーラーが無いのはサービス上好ましくないのでは

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


back