かつて、奥羽本線や東北本線の普通列車は客車列車ばかりだった。旧型客車が長距離普通列車で活躍していた８０年代を過ぎ、９０年代になると新鋭のレッドトレインが活躍していたが、客車列車はなにかと無駄が多かった。民間企業になったＪＲは、機能一辺倒の新型電車による合理化をすすめ、１９９６年３月２９日、客車普通列車は東北地方から引退してしまった。最後の客車であるレッドトレインは製造から引退まで１０年強・・・短命で薄幸の車両だった。

レッドトレインは、人気があった旧型客車を淘汰して嫌われ者だった。しかし、現在活躍している味も素っ気もない電車と比べると遥かに旅情があった。合理化、合理化と世の中が機能一辺倒になってきた現在。無駄のあるものが活躍できた時代も懐かしい。

青森駅で機まわし

機関車が去ると雪にまみれた妻面が顔を出す

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