●只見線

・2002年7月19日作成
・2002年10月31日修正
訪れた日 1994年4月30日
1994年5月1日
1997年5月
1998年9月20日

只見線は新潟県の小出と福島県の会津若松を結ぶ135.2kmの長大ローカル線。沿線は超過疎地帯というより深い深い山の中で、直通列車は1日に僅か3往復。そんなローカル線が21世紀まで残るとは・・・。理由は付近が豪雪地帯で道路がしばし通行止めになるから・・・。私が初めて只見線に乗ったのは道路が通行止めになった為だった。

会津朝日岳(1624m)、に登ろうと大白川の宿から車で走ると雪崩の為、道路は通行止めとの事、あわてて大白川の駅に行くと只見方面に向かう列車が見えた。それに飛び乗った。

21世紀を目前に、旅情溢れるローカル線は次々廃止。そして、残った路線は合理化が進められ、旅情も何もない窓も開かないワンマンカーである新型気動車の天下になってしまった。そんな中で只見線は時代に取り残されたように、クーラーも無い旧型老朽気動車が空気を乗せて走っていた。それから2回、そんな旅情を味わいにこの路線に足を運んだ。青春18切符の旅でも、かろうじて日帰り出来るのも魅力。

早くて4時間弱の長旅だが全く疲れを感じさせない。峠道をまるで停車寸前になるような速度でトロトロ走る只見線。盛夏で車内は熱いが、開け放たれた窓からは涼風。片手にはビール。何となく、旅をしている自分が幸せに感じる。景色は山の中ではひたすら緑緑緑・・・。そして里に降りると水を満々と蓄えた水田。日本の風景って素晴らしいと思った。アメリカやスペインの荒野を列車から見た事がある。比較の対象が違うが、私は日本のこの緑溢れる、生命感溢れる景色が好きだ。途中駅から乗ってきた家族。駅までは自家用車で来ていた。そして次の駅で下車していった。駅には先ほどの駅まで送ってきた自家用車が先回り。単にローカル線の旅を楽しみに来ていたのだった。微笑ましいと思ったが、同時に只見線が交通機関としての役割を失い、珍しいローカル線として見られている事が悲しかった。

只見駅にて
小出駅にて
只見川沿いを延々と走る

2002年「風っこ只見号」へ


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