初物づくし

今回はちょっとした闘病記です。 病院関係で初物が3つありました。 一つ目が救急車。 二つ目がCT。 三つ目が胃カメラです。

7月25日(火)

四日市に出張して、いつものソフトウェアの講師をしていた。 夕方4時頃になって急におなかが痛み始めた。 なんだか胃が張っている感じである。 おなか冷えたかな?と思っていたのだが、だんだんと痛みは強くなっていく。 幸いにも5時頃には予定していた一日目の分が終わり、講習会をとりまとめしてくれている方に近くの病院を訪ねる。 割とすぐそばに内科があるということで、送ろうか?といわれたにもかかわらず、自分の足で向かう。

確かに講習会場から病院まで200mほどしか離れていないのだが、そのたった200m位を歩くのに10分くらいかけて、ようやく病院へたどり着く。 病院で受付を済ませ、診察を受けると、とりあえず、痛み止めの注射と点滴をしましょうという。 処置室にて点滴を開始すると、今度は吐き気が生じてくる。 少し点滴のスピードが速いのかもしれないとか思いながらも、なんとか吐き気に耐えて30分ほどで点滴が終わる。 時間は6時過ぎだろうか。 吐き気がおさまらないので、看護士さんに言うと7時までは病院が開いているので、それまでは横になってていいと言われる。 しかし、6時半を過ぎても一向に良くなる気配が無い。 そのうち、他の患者さんはすべていなくなったようで、何回も看護士さんがきて「7時までは」と念押しされる。 多分、早く帰って欲しいのだろう。 確かに、病院の診察時間に合わせて隣の院外処方の薬局も閉まるということなので、病院を出ることとした。

隣の薬局に行くのも非常にきつい。 薬はなにやら5種類も出ていた。 ずいぶん多いものだ。 四日市駅までタクシーで行くとどれくらいかかるかたずねると3千円くらいとの事。 かなりきついが、3千円は惜しいので、薬局を出て、近鉄の駅まで歩く。 普通であれば5分くらいの距離を20分くらいかけて、休み休み歩く。 駅は幸いエスカレーターがあったので楽かと思ったが、上昇すると重力で気分が悪くなる。 これほど体調が悪いのもめったに無いことだ。 ホームに着くと、すぐに電車が来た。 しかし、できればちょっと休んでから乗りたかったが、一本やり過ごすと、またしばらく来ないので無理に乗った。 ここから5分ほどなのだが、残念ながら座席は空いてなかった。 立って電車の揺れに耐えるのが非常につらい。 四日市駅について、改札を出る頃にはへろへろになってしまい、出たところで立ち尽くしてしまった。

少し立ったまま休んだあと、ようやくホテルに向かう。 水分は補給しないといけないとはっきりわかるくらい、ひどく汗をかいている。 コンビニによろうとしたとき、おなか具合が悪くなり、トイレがあるかと聞くと、北側に少し行ったところにしかないといわれ、そこまで戻る。 その後、またコンビニまできて、ゼリータイプの栄養食品と水を買う。 薬はみんな食後のものばかりだから、何かおなかにいれないといけない。

そこからホテルまでも普段の3倍くらいかけてたどり着いた後、栄養食品を少しを口に入れ、薬を飲む。 飲んだのは、ガスターとブスコバンの2種類。 他の3種類は、下痢をしてない状態では不要なようだったので飲まなかった。

痛みは少しずつ収まるかと思いきや、かえって強くなっていく。 21時頃にあまりにも痛みがひどくて、フロントにて救急車を呼んでもらった。 先にかかった病院で、夜に痛みがひどくなるようであれば救急車を呼んで当番医に対応してもらってくださいと言われたからだ。 どのみち、出張先であり、救急対応してくれる病院も知るわけ無いので、呼ばざるをえない。 フロントではすぐに対応してくれて、数分後だろうか、フロントから電話がありすぐに来てくれるとの事。 確かに、サイレンの音が近づいてきていた。 ホテルの下についたと思われてから少しして、ドアの外から名前を呼ぶ声がする。 隊員さんたちとフロントの人たちが来てるのだが、痛みであまり目が開けられない。 とりあえず、荷物は貴重品だけを持っていってくださいと隊員から言われ、財布とパソコンの入ったかばんを指してお願いする。 部屋から救急車まで運ぶのに、ストレッチャーは使えなかったようで、簡易な担架のようなもので運ばれる。 ハンモックのようなものだろうか。 全然、見ていないのでよくわからないが、何か布のようなものを使って私を吊っていたのだけはわかる。 1階まで来たところでストレッチャーに乗せられる。 ロビーを通過するときに、多分、宿泊客だと思うが何人かがいるように思えたのだが、目を開けているのが本当につらいので、全然わからない状態だった。

車内に運ばれた後、指先に酸素飽和度計?を付けられ、腕には自動血圧計、そして念のために心電図を取り始められる。 ストレッチャーで、若干体が起きている状態になり、少し楽になる。 名前とかを確認され、状態を聞かれる。 なんとか答えはしていたはず。 搬送先は市立病院らしい。 5分くらいで着きますからと言われたが、その5分が非常に長い。

市立病院について、診察室に運ばれる。 いわゆるERだ。 まずは、また熱を測られ、血圧も測られ、採血され、そして、また点滴を受ける。 その点滴の針が痛い。 医者に、いつもの点滴より痛いんですけどと聞くと、漏れてはいません、テフロンだから少し違和感があるかもという説明を受ける。 今日現在でもまだ点滴のところは痛みが残っているし、覚せい剤中毒の人の注射の痕かと思うほど青くなっている。 血が止まりにくいほうだから、結局は少し漏れてたのだろうか?

とりあえず、状況を把握するためにCTを撮る事となった。 ほぼ同時に3台救急車が入ったとの事で、すでに私は3人目の待機。 しばらく待った後、CTを撮られる。 ばんざいをした状態で、息を吸って、止めて、とかそういう指示をされる。 おなかが痛いときにこれは結構苦しい。 もっとひどいときにはどうやるんだろうか? CTの後には、普通のX線写真も撮られる。

CTの結果などと血液検査の結果が出るまではベッドで待機する。 しばらく待っていると、他の患者さんは胃に穴が開いているので緊急手術とかそういう声が聞こえる。 自分も胃に穴が開いてないかを調べるために、おそらく検査されているんだろうなと思いつつ、じっと痛みに耐えて我慢する。 幸いにも痛みのピークは過ぎたのか、あるいは痛みに慣れてきたのかどうかわからないが、我慢できるくらいになってきた。

診断の結果、胃にまだ物が残っているとの事。 原因はそれからではわからないが、何らかの原因で消化が悪く、胃から腸に送られていないために胃が張った感じが続いたのだろうということだった。 胃に穴が開いているとか、胆石などがあるということは無いとの診断。 ただ、できれば内視鏡の類で胃や十二指腸に問題が無いかを後日調べてもらって欲しいとの事。 ついでに、おととしの胃透視で指摘された胃の外側の石灰化した部分は、やはりCTでも写っていたらしく説明を受ける。 前回もエコーにて再検査で異常は無かったが、今回も胆石ではないというのが確認された。

点滴が終わったことと、少し、胃の張りも収まってきたので帰っていいということになった。 先生の診断で、腸の動きが悪いのが胃に物が残っている原因ということで、ブスコバンは飲まないでくださいと言われる。 消化管の働きを抑える薬らしい。 だから、薬飲んでからなおさら痛みが出てきたのだろうか?

支払いを済ませ、薬ももらった。 合わせて1万円くらい。 やはりCTが高い。 あとは血液検査も結構高いようだ。 タクシーで部屋に戻った。 タクシーに乗ってすぐ、ホテルまでいくらかかるか聞いた。 というのも、ホテルから救急車で運ばれてる時間は非常に長く感じたので、どこまで来たかが全然予想もつかないのだ。 仮に遠かったとしてもタクシーでしか帰れないとは思うのだが。 幸いにして昼間ならワンメーター、深夜でも一回上がる程度との事。 電話で呼んだ割に近場で済まないので、缶コーヒーが買える程度のお金を上乗せして払った。

ホテルに着き、フロントの方々にお詫びをする。 部屋に戻り、少しして眠りに着いた。

7月26日(水)

翌朝、痛みが残っていたのと、まだおなかが張った感じがしたので、ホテルの朝食はヨーグルトだけを取る。 薬を飲んで講習を行う。 幸いにして痛みがひどくなることは無く、無事終わった。 昼も夜もゼリータイプの栄養食品を取り、あとは水分をたくさん取ることを心がけた。 水島に戻る間、またおなかが痛くなったらどうしようと心配だったが、なんとか家に戻ることができた。

7月27日(木)

本当は休んでおきたいのだが、午前中、東京から社外のお客様と打合せする予定があったので出社する。 午後は休んで部屋で寝ていた。 予定では3時前には起きて、午後の診察を受ける予定だったが、気づいたのが6時過ぎていた。

7月28日(金)

総合病院で診察を受ける。 この辺だと、三菱自動車の工場から近いあたりに4軒の総合病院があるのだが、ネットで見る限り、その名も三菱病院には胃腸科も消化器科も無いようなので、別なところに最初行った。 受付で、胃腸科にかかりたいと伝えると、うちは内科の先生が診る事になっています、といきなり言われ、さらに別なところに向かう。 そこでは胃腸科ですねと言われ、問診票を書いてから、内科の先生が診ますと言われて、さすがにその時点で別なところに行きますというもの面倒だったので、そこにした。

内科の先生に25日の状況を説明し、結果として何か異常が無いかを見るために胃カメラを飲むこととなった。 胃カメラができる先生は11時にならないと来ないということなので、40分ほど待合室で待つ。

内視鏡室に案内され、最初に消泡剤を飲む。 次に、のどの麻酔ということで、シロップタイプの薬を口に入れ、診察台に横になり、薬を5分間のどの奥の方に貯めておく。 これが思ったよりももどかしい。 その後、追加の麻酔のスプレーをのどにされて、とうとう先生登場。 マウスピースのようなものをくわえ、そこをカメラが通るとのこと。 のどは麻酔が効いているので、つばを飲み込むと気管に入って大変苦しいということで、口から垂れ流してくださいと言われる。 いよいよ、胃カメラがのどに入っていく。 のどに入る瞬間は、おえっとくることも無かったが、10cmくらい入ったところだろうか? 急にのどに違和感を感じ、涙が出る。 さらに進むと、非常に苦しく、先生に訴える(声にはならない)。 あらかじめ、先生はだめだったらギブアップの意味で手を上げてくださいといっていたので、つい手を上げてしまう。 まだ、胃に入っていませんのでもう少しがんばってくださいと言われ、看護士さんにはずっと背中をさすってもらい、呼吸を繰り返してなんとかこらえる。 少し慣れてきたところで、また中へと進む。 胃の中でに入ってからも、さらにカメラは奥へと進み、かなり苦しい思いをする。 その間、涙は流れっぱなし。 十二指腸の入り口まで診たところで、ようやく終わり、カメラを抜かれる。

1時間は水分や食べ物を食べないでくださいと言われる。 まだ、のどの麻酔が効いているため、きちんと物が飲み込めないからだ。 もう一度、内科の先生から説明があるので、内科の待合室に戻って待つように言われる。 ほどなくして呼ばれ、軽く胃に炎症がある程度で、特に十二指腸へ流れが悪くなるような状況は見られないという説明を受ける。 とりあえず整腸剤と胃の薬をもらって帰ってきた。

一度、会社に寄って、いくつかメールを出したり、説明をして帰った。 帰りがけ、飲むヨーグルトを買って飲んだのが効いたのか、それとも新しい薬が効いたのかはわからないが、ようやくお通じがあった。 確かにここのところ、ろくに物が食べれてなかったので、出るものも出ないだろうとは思っていたが、少しずつ食べていたのに、ほとんど出ていない状態で心配だったが、これでようやく少し安心できた。

その後

土曜日は逆に水みたいな状態で出て行く一方で、水分をたくさん取らないと脱水状態になるような感じだったので大変だったが、その後は、だいぶ落ち着いていった。 しかし、満腹感はすぐに出る状態が続いていたのと、まだ、腸があまりいい感じに思えなかったので、一週間ばかり動物性たんぱく質は一切取らない状態だったのと、やはり、急に暑くなってきたことからか、胃腸は回復してきたものの、体力が落ちた感じである。 少し歩いたりするだけで、すごく疲れた感じがするのだが、それも徐々に回復しつつある。 ただ、もっと回復してくれないと、今度の土日はボウリングの四国大会に出場するのだが、まだ、投げても足腰がふらふらしているので、コントロールが定まらない状態だ。 ダブルスのパートナーが、最近、調子いいのでできれば足を引っ張ることは避けたいが、あとはどれだけ回復できるかだろう。

みなさんも、急に暑くなってきて冷房を付けっぱなしで寝たりなど、胃腸が弱りやすい条件なので気をつけてください。

胃カメラ

私が飲んだ胃カメラは、人差し指くらいの太さがあったのだが、ネットで見ると鼻から入れるタイプもあるらしい。 鼻から入るということは、人差し指よりは細いだろうから、最近のはもっと細くなっているのだろうか? また、麻酔をして、意識があまり無い状態で検査をすることもあるらしく、そうすると検査後、2〜3時間は寝ていないといけないらしいが、痛みはほとんど感じないそうだ。 胃カメラを飲む必要がある方は、これらを事前に調べて、病院を選ぶ基準とした方が良いかもしれません。


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