第 3 者キャンセル

さいとう のぼる(j0315@cocoa.ocn.ne.jp)

記事のキャンセルは、そもそもは記事を投稿した本人が、自分の記事の内容に不適切な部分や間違いなどがあって、取り消した方がよいと判断した時にするものです。 しかし、spam、誹謗や中傷、非合法な内容を含む記事などに対して、記事を出した本人以外がその記事をキャンセルするためのコントロールメッセージを流すことも(もともとはそのような行為は運用として考えられていませんでしたが、技術的には)できます。 これを、第3者キャンセルといいます。

さて、この第3者キャンセルというのは適切な判断基準で使われさえすれば、それほど問題はなさそうに思えます。 ところが、判断基準がきわめて恣意的なもの、たとえばフレームになった相手などの記事をすべて行うといったような、困った基準となってしまうと問題になりそうです。 実際に、ある特定他人の記事に対してキャンセルを行う、困った人の例はfjでも見かけます。

さてここで、ちょっとよそ見してjapanの場合を見てみましょう。 とはいえ、fjとjapanとは異なる点が多々あって、japanのルールがそのままfjに適用されるというものではないんですけど。

japanの場合、不適切な記事に関しては第3者キャンセルを行うむね、japan.* の憲章[1]やjapan.* 運営の手引[2]に、明確に記載されています。 そしてその運用も、「削除の提案」という手順をふみ、さらに「反対がなく、削除対象記事の投稿者以外の賛同が得られれば」ようやく行われるというものです。

ひるがえってfjを見てみましょう。

fjには、このような決まりはありません。つまり、原則第3者キャンセルは合意がとれていないということになります。 これはなぜかというと、根本的にはその記事がキャンセルを行わねばならないほど不適切かどうかという判断は、投稿者自身の良識なり、理性なりにゆだねられていると考えられているためです。 そのため、他人の意見にまったく聞く耳を持たずにニュースグループに関係なく記事をばらまく人なり、いわゆるspamをばらまく人なりには対処方法がないということになってしまいます。 それでも、あえて第3者キャンセルの規定を明文化しなくても、ある程度以上の記事の質を保てるfjであればいい、と私は思います。

[1] <55d3ah$5ba@daikoku.three-a.co.jp>またはhttp://www.st.rim.or.jp/~minaka/japan/charter.html
[2] <55d3co$5ba@daikoku.three-a.co.jp>またはhttp://www.st.rim.or.jp/~minaka/japan/admin.html


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